ネタニヤフ氏、選挙前のイラン共同攻撃を要請か―トランプ氏は承認せず

2026年10月27日 12:32

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が、米国とイスラエルの選挙を前にイランへの共同攻撃を実施するようドナルド・トランプ米大統領に働きかけたものの、承認を得られなかったと、CNNが26日に報じた。イスラエル首相府は報道を「フェイクニュース」と否定している。

 CNNに対し、イスラエルの治安当局関係者は「ネタニヤフ氏は選挙前のイラン共同攻撃を強く望み、トランプ氏を説得しようとしたが、トランプ氏はゴーサインを出さなかった」と語った。

 トランプ氏は、この要請があったとする報道について公に言及していない。一方、25日のFOXニュースとのインタビューでは、イランと合意するか、軍事力で「とどめを刺す」かを決める時期が近づいていると述べた。

 「とどめを刺すのか。それは非常に簡単にできる。それとも合意するのか。決断の時が近づいている」と語った。

 CNNは米当局者2人の話として、中東には既に攻撃に必要な米軍の戦力が配備されており、トランプ氏の命令を受けてから96時間以内に、イランに対する大規模な軍事作戦を開始できる態勢にあるとも報じた。

 イスラエルでは27日の総選挙を前に、ネタニヤフ氏がイランとの緊張を高める行動を取ろうとしているのではないかとの批判が強まっている。地元テレビ局チャンネル12は25日、イスラエル軍のエヤル・ザミル参謀総長が、イランとの衝突につながりかねない軍事行動の指示に抵抗していると報じた。

 同局は匿名の軍関係者らの話として、ネタニヤフ氏とザミル氏の間で、ここ数日「前例のない対立」が起きていると伝えた。ザミル氏は指示を実行する前に、さらに協議することに加え、法的な承認を示す署名入り文書を求めたという。軍事行動の具体的な内容は明らかにされていない。

 軍関係者の1人は「極めて微妙で重大な時期に、イランとの衝突につながり、誤算を招きかねない行動に関わる問題だ」と説明した。事情を知る別の関係者は、政治指導部が「イラン問題を政治的利益のために利用しようとしている」との懸念が軍幹部の間にあると述べた。

 治安当局の高官は、一連のやり取りについて「ここ数日、ザミル氏が果たした役割を歴史は忘れないだろう」と語った。

 ネタニヤフ氏は、政権寄りのテレビ局チャンネル14に対し、この対立報道を「ばかげている」と否定し、ザミル氏との「争いはなかった」と述べた。

 一方、野党指導者らはネタニヤフ氏を批判し、選挙の実施を揺るがしかねない行動を取らないよう警告した。

 選挙でネタニヤフ氏の有力な対抗馬となっているガディ・アイゼンコット元軍参謀総長は「ネタニヤフ氏、私はあなたを見ている。国の歴史上、最悪の惨事が自らの在任中に起きたこの人物は、イスラエルの安全保障が政治のおもちゃではなく、国民と兵士の命が使い捨てではなく、国家が自分の私有物ではないことを理解しようとしない」と批判した。

 さらに「2日後、イスラエル国民は無責任な政権を終わらせ、責任と国家を重んじる姿勢、そしてイスラエルの安全を取り戻す。約束する」と述べた。

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