【どう見るこの株】JMCは反落も下値限定的、スタンダード市場移行・2Q黒字転換を評価

2026年9月16日 08:24

■年初来安値から底上げ途上、業績回復を支えに売り買い交錯

 JMC<5704>(東証スタンダード)は、前日15日に5円安の388円と3営業日ぶりに反落して引けた。同社株は、8月14日につけた年初来安値370円からの底上げ途上にあり、日経平均株価が8.89円安と4営業日続落したことも波及し、持ち高調整の売り物に押された。

 ただ、今年8月7日に東証グロース市場から東証スタンダード市場へ市場区分が変更され、8月13日に発表した今2026年12月期第2四半期(2026年1月~6月期、2Q)累計業績が前年同期の赤字から黒字転換して着地したことが引き続き評価材料となり、売られ過ぎとみた買いも交錯した。

■上場来安値圏を前に踏みとどまりダブルボトム形成を意識

 テクニカル的にも、年初来安値370円は、2025年4月につけた上場来安値352円と同12月の362円の安値で形成したダブルボトムを前に踏みとどまっており、大きな出直りへの期待も高めている。

■3Dプリンター事業が続伸、鋳造事業は品質管理体制確立で黒字転換

 同社の今期2Q累計業績は、売り上げ13億900万円(前年同期比8・8%減)、営業利益2900万円(前年同期は8900万円の赤字)、経常利益3400万円(同9400万円の赤字)、純利益2500万円(同7200万円の赤字)と黒字転換して着地した。

■鋳造事業は固定費減少も寄与、3Dプリンター事業は増収増益

 試作・開発市場では、EV(電気自動車)開発の本格化や内燃機関の回帰などを背景に、自動車メーカーの開発プロジェクトや要求性能が多様化している。鋳造事業は、大型化、薄肉・高強度化ニーズへの対応で利益面が苦戦してきたが、品質管理体制の確立で成果を上げ、前期に減損損失13億1900万円を計上したことに伴う固定費減少効果も加わった。この結果、売り上げは8億2606万円(前年同期比8.7%減)、セグメント利益は7097万円(前年同期は7441万円の赤字)と大幅に改善した。

 3Dプリンター事業では、心臓カテーテルシミュレーター「HEARTROID」の国内外の需要が伸び、売り上げ3億2964万円(同8.5%増)、セグメント利益9199万円(同37.8%増)と好調に推移したことなどが寄与した。

■通期は営業利益97.9%増、純利益も黒字転換へ

 今12月期通期業績は期初予想を据え置き、売り上げ32億円(前期比6.3%減)、営業利益2億500万円(同97.9%増)、経常利益1億9900万円(同96.2%増)、純利益1億3200万円(前期は12億6300万円の赤字)と見込み、利益面でV字回復を予想している。

■ダブルボトム目前から値ごろ感も意識、年初来高値奪回を探る

 株価は、前期業績で純利益が減損損失の計上により下方修正された一方、売り上げ、営業利益、経常利益が「HEARTROID」の受注増などを背景に上方修正されたことを受け、年初来高値448円をつけた。今期業績の続伸予想でも429円まで買われたが、その後は年初来安値370円まで調整した。

■80円幅のボックス相場煮詰まる、次の上値フシは495円

 足元では、昨年形成したダブルボトムを目前に、25日移動平均線を出没しながら80円幅のボックス相場を続け、煮詰まり感を強めている。PERは16.5倍と相対的な割安感があり、低位株としての値ごろ妙味もある。東証スタンダード市場への移行や今期2Qの黒字転換が支援材料として続くだけに、まずはボックス上限となる年初来高値448円の奪回が焦点となる。ここを上抜けば、次の上値のフシとして2025年3月高値495円が意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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