Apple初の折りたたみスマホ「iPhone Duo」登場―iPhone 18 Proは可変絞りと画像検証機能を搭載

2026年9月11日 11:39

Appleは9月9日の発表イベントで、同社初の折りたたみスマートフォン「iPhone Duo」と、可変絞りカメラを搭載したiPhone 18 Pro/Pro Maxを発表した。iPhone 18 Proシリーズには、撮影時にセンサーが捉えた内容と、その後の画像を比較できる「Apple Reference Image」も導入する。

iPhone 18 Proシリーズは9月12日に予約受付を開始し、9月18日に発売する。iPhone Duoは10月16日に予約受付を始め、10月23日に発売する。いずれも日本が販売地域に含まれるが、Appleの米国向け発表では日本国内の価格は示されていない。

■新CEOがプライバシー重視のAI戦略を強調

9月1日付でAppleのCEOに就任したJohn Ternusさんが、Apple ParkのSteve Jobs Theaterで基調講演の幕を開けた。製品発表に先立ち、Apple Intelligenceでは可能な限りデバイス上で処理し、より大きな処理能力が必要な場合にはPrivate Cloud Computeを利用するという、同社のプライバシー重視の方針を説明した。

AppleはPrivate Cloud Computeについて、利用者のデータをAppleからもアクセスできない形で処理する仕組みと位置付けている。Apple Intelligenceと新しいSiri AIでも、端末内処理とPrivate Cloud Computeを組み合わせ、個人の文脈を利用した機能とプライバシー保護の両立を打ち出した。

Tim CookさんはCEO退任後、Apple取締役会の執行会長に就任した。Appleの発表によると、今後は世界各地の政策担当者との関係を含む一部の業務で会社を支援する。

■初の折りたたみ「iPhone Duo」、10月23日に発売

iPhone Duoはブック型の折りたたみ構造を採用する。開くと7.6インチのSuper Retina XDR内側ディスプレイ、閉じると5.4インチの外側ディスプレイを利用できる。Appleによると、外側画面はiPhone 18 Proの約90%に相当する表示面積を持つ。

内側画面のナノテクスチャ仕上げは、映り込みや反射を抑えるとともに、折り目を目立ちにくくする。内外のディスプレイは同じアスペクト比を採用し、ProMotion、常時表示、屋外で最大3000ニトのピーク輝度に対応する。内側画面のカメラは、使用していないときには画面下に隠れる構造となっている。

筐体にはグレード5チタニウムを用い、ヒンジカバーは3Dプリントで製造する。外側の前面にはCeramic Shield 2、背面にはCeramic Shieldを採用した。内側画面は傷を防ぐコーティング、独自のポリマーカバー層、ガラス、チタニウムプレートなどを重ねた構造で保護する。

防塵・防水性能はIEC 60529に基づくIP68等級で、Appleの試験条件では最大水深6メートルで最長30分に対応する。ただし、防塵・防水性能は永続的なものではなく、通常の使用によって低下する場合がある。

認証には側面ボタン一体型のTouch IDを利用し、Apple Watchによるロック解除にも対応する。世界各地でeSIM専用モデルとして販売され、物理SIMカード用のスペースをバッテリー容量などに振り向けた。

iPhone DuoにはA20 Proチップを搭載する。Appleによると、6コアCPU、7コアGPU、2基の16コアNeural Engineを備え、A19 Proと比べてGPU性能を最大40%、ユニファイドメモリ帯域幅を50%向上させた。独自のベイパーチャンバーと2分割バッテリーにより、折りたたみ端末での発熱と電力消費にも対応する。

バッテリー駆動時間はAppleの試験で、内側画面によるビデオ再生が最大31時間、外側画面では最大44時間となる。内外の画面を同程度使う実利用モデルでは最大24時間としている。有線充電では約20分で最大50%、MagSafeまたはQi2によるワイヤレス充電では約30分で最大50%まで充電できる。

■折りたたみ構造を生かしたカメラと画面操作

背面カメラは48MP Fusionメインカメラと48MP Fusion超広角カメラで構成する。メインカメラは光学品質の2倍望遠撮影に対応し、超広角カメラではマクロ撮影も可能となる。メインカメラではDolby Visionによる4K・120fps撮影にも対応する。

折りたたみ構造を生かした撮影機能も導入した。「Duo Preview」は外側画面にライブプレビューを表示し、被写体となる人が構図やポーズを確認できる。「Kid Cue」は外側画面にアニメーションを表示して、子どもの注意をカメラへ向ける。

「Smart Take」では、A20 Pro上で動作するAIモデルが構図をリアルタイムで解析し、被写体がポーズを取ったタイミングで自動撮影する。外側画面をプレビューに使い、背面カメラで自撮りすることも可能だ。「Duo FaceTime」では、端末の外側にいる人も外側画面を使ってビデオ通話に参加できる。

iOS 27はiPhone Duo向けに画面構成を調整し、ホーム画面やアプリの操作部品を画面の側面に配置する。端末を開いた状態では2つのアプリを横に並べるSplit Viewを利用でき、同じアプリのウインドウを2つ開いたり、よく使うアプリの組み合わせを保存したりできる。

iPhone Duoは、256GB、512GB、1TB、2TBの4種類を用意する。本体色はスターライトホワイトとナイトスカイの2色。2026年後半にはUSB-C対応Apple Pencilを利用できるようになり、内側と外側の両画面でメモ、スケッチ、文書への書き込みが可能になる予定だ。

米国での開始価格は1999ドルで、1ドル=154円で単純換算すると約30万8000円となる。これは米国価格の換算額であり、日本での販売価格を示すものではない。

■A20 Proは2nmプロセスと新パッケージを採用

iPhone DuoとiPhone 18 Proシリーズには、最新の2nmプロセス技術で製造するA20 Proを搭載する。2nmはトランジスタの特定部分がそのまま2ナノメートルであることを示す寸法ではなく、半導体製造技術の世代を表す名称である。

2nm世代では、従来のFinFETからGAA、またはナノシートと呼ばれるトランジスタ構造への移行が進んでいる。FinFETではゲートがチャネルを主に3方向から囲むのに対し、GAAでは積層したシート状のチャネルをゲートが全周から囲む。この構造により、微細化したトランジスタの電流をより精密に制御し、性能と電力効率を高めやすくなる。

A20 Proは、演算用チップとメモリを並べて配置する新しいパッケージも採用した。Appleによると、メモリをチップの熱経路から外し、A20 Proを次世代ベイパーチャンバーへ直接接続できる構造となっている。メモリ帯域幅の拡大と冷却性能の向上は、オンデバイスAIやゲームなど、長時間にわたって高い処理性能を必要とする用途に寄与する。

iPhone 18 Proシリーズは、Appleが設計した無線通信用チップ「N1」と、次世代セルラーモデム「C2」も搭載する。N1はWi-Fi 7、Bluetooth 6、Threadに対応する。C2はセルラー通信の品質と信頼性を改善し、従来のC1Xと比べてアップロード速度を向上させながら、消費電力を15%削減したとしている。米国ではミリ波にも対応する。

■可変絞りはProとPro Maxの両方に搭載

iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxは、いずれも48MP Fusionメインカメラに可変絞りを搭載する。6枚のレーザーカットされた羽根をローター機構で動かし、光量や被写界深度に応じて絞りを滑らかに変更する。

暗い場面では最大F1.48まで絞りを開いて光を取り込み、集合写真などではF4まで絞ることで、前後の人物をより広い範囲で鮮明に写せる。カメラアプリでは4段階の絞り値を手動で選べるほか、開発者向けAPIを通じて、サードパーティーアプリからも絞りを制御できる。

新しい「Pro controls」では、絞り値、シャッタースピード、ホワイトバランスを手動設定でき、ヒストグラムによる露出確認にも対応する。固定絞りを前提としてきた従来のiPhoneより、撮影時に光学的な被写界深度と露出を調整できる範囲が広がる。

iPhone 18 ProシリーズではDynamic Islandも小型化し、最大3件のLive Activityを同時に表示できる。本体色はブラック、シルバー、グレイシャー、バーガンディの4色で、ストレージ容量は256GBから2TBまでとなる。

A20 Proは6コアCPU、7コアGPU、合計32コアとなる2基の16コアNeural Engineを搭載する。Appleの発表では、GPU性能はA19 Proより最大40%高く、AI処理能力は2倍としている。

ビデオ再生時間は、eSIM専用のiPhone 18 Proで最大36時間、Pro Maxで最大45時間となる。iPhone 18 Proは対応する有線充電器を使うと約15分で最大50%、MagSafeでは約30分で最大50%まで充電できる。

米国での開始価格はiPhone 18 Proが1199ドル、Pro Maxが1299ドルである。1ドル=154円で単純換算すると、それぞれ約18万5000円と約20万円になるが、日本での販売価格とは異なる可能性がある。

予約受付は米国太平洋時間9月12日午前5時、日本時間では同日午後9時に始まる。日本を含む65以上の国と地域で9月18日に発売する。

■Apple Reference Imageで撮影時の画像と比較

「Apple Reference Image」は、iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxで利用できるオプトイン機能である。Referenceモードで撮影すると、メインカメラのセンサーが通常の写真に加えて、署名を付けたセンサーデータを記録する。

Private Cloud Computeは、そのデータから変更できない参照画像を生成する。参照画像は通常の写真とともに写真アプリで閲覧でき、両者を視覚的に比較することで、撮影後に編集が加えられたかどうかを確認できる。iOS 27、iPadOS 27、macOS 27では、サードパーティーアプリが参照画像を表示するためのAPIも提供する。

この仕組みは、センサーが撮影時に捉えた内容を比較基準として残すものだ。画像の切り抜き、色調整、合成といった後処理を確認する手掛かりになる。一方で、撮影された場面の説明や文脈、被写体が演出されたものかどうかまで判定する仕組みではない。報道写真や記録写真では、画像データの来歴を確認するための新たな手段となる。

Appleは、AIで生成または編集した画像を識別するため、SynthIDへの対応も2026年後半のソフトウェアアップデートで追加する予定だ。Appleによると、適用した編集内容に応じて、AIで編集した画像の多くにSynthIDが含まれる。

Reference Imageは中国では規制上の要件により発売時には利用できない。EUではiPhone 18 ProシリーズによるReference Imageの撮影機能を当初提供しないが、iOS 27、iPadOS 27、macOS 27では、他地域で撮影された参照画像の生成処理と閲覧が可能となる。

■Apple Watch Series 12とUltra 4も発表

Apple Watch Series 12は、新しいHealth Sensing SystemとS11チップを搭載する。心拍数を日中も5秒ごとに測定し、心拍変動の測定頻度を従来モデルから最大24倍に高めた。

これらの測定値に、最近の活動、トレーニング負荷、バイタル、睡眠スコアを組み合わせ、1日の状態を0~10で示す「readiness」スコアを算出する。結果は「Recover」「Pace Yourself」「Ready」「Go For It」の4段階の推奨行動とともに表示される。

Appleは心拍測定精度について、1000人以上を対象に2026年7~8月に実施した自社研究で、市販の主要ウェアラブル端末と比較したとしている。健康関連の性能評価はAppleが実施した試験に基づくものであり、利用環境や装着状態などによって結果は異なる。

Apple Watch Series 12のバッテリー駆動時間は通常使用で最大24時間、屋外ワークアウトでは最大10時間となる。15分の充電で最大12時間分を追加できる。アルミニウムモデルにはCeramic Shield 2を採用し、AppleはSeries 11のIon-Xガラスより60%強いとしている。

Apple Watch Ultra 4は通常使用で最大50時間、低電力モードで最大84時間のバッテリー駆動に対応する。Max Extended Workoutモードでは、GPSを毎秒測定しながら、屋外のランニング、ウォーキング、ハイキングを最大45時間記録できる。

Series 12の米国価格は399ドルから、Ultra 4は799ドルからとなる。両モデルは予約受付を開始しており、日本を含む各国で9月18日に発売する。日本国内の価格については、日本向け販売情報の確認が必要となる。

■iOS 27とSiri AIは9月14日に提供開始

iOS 27は9月14日に無料アップデートとして提供される。Apple Intelligenceは、日本語を含む対応言語に設定した対応端末で利用できるが、機能によって対応する地域や言語が異なる。

新しいSiri AIは同日、英語のベータ版として提供を開始する。日本語、フランス語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語への対応は10月を予定している。

サーバー側モデルを利用するSiri AI、画像編集、Image Playground、ショートカット内のクラウドモデルなどには、1日当たりの利用制限が設けられる。制限は機能、リクエストの複雑さ、システムの需要やポリシーなどによって異なり、将来は有料で利用範囲を拡大する選択肢が提供される予定だ。

Siri AIはEUでは当初、iOS、iPadOS、watchOS向けに提供されない。Appleは、利用者のプライバシーとセキュリティを保ちながら提供するための方法を検討している。

元記事: iPhone Duo Arrives at $1,999, Variable Aperture on Both Pros, Reference Image Confirmed

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