Shokzが「OpenFit Air 2」「OpenRun Air 2」を発表 軽量化と操作性を強化
2026年8月25日 23:37
Shokzは、オープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン「OpenFit Air 2」と、骨伝導スポーツヘッドホン「OpenRun Air 2」を発表した。米国とカナダでは2026年8月27日に発売し、価格はどちらも129.95ドル(約2万660円、1ドル=159円換算)、カナダでは169.95カナダドルとなる。日本での発売日や価格は、8月25日時点で発表されていない。
OpenFit Air 2は、感圧式の操作部、デュアルドライバー、Bluetooth 6.1などを採用した完全ワイヤレスモデルだ。OpenRun Air 2は、ネックバンド型の骨伝導モデルを小型化し、バッテリー駆動時間や装着安定性を向上させている。
■空気伝導と骨伝導、耳を塞がない2つの方式
両製品は耳の穴を塞がないという点で共通するが、音を伝える仕組みが異なる。OpenFit Air 2は、耳の外側に配置したスピーカーから空気の振動として音を届ける。OpenRun Air 2は、耳の前に接触するトランスデューサーで頭蓋骨を振動させ、その振動を内耳へ伝える骨伝導方式を採用する。
骨伝導による知覚には、頭蓋骨や内耳の振動だけでなく、外耳道や中耳を介する複数の経路が関係する。一般的なイヤホンのように外耳道を密閉しないため、周囲の音を聞き取りやすいことが、ランニングや屋外トレーニングでの利点となる。
空気伝導のOpenFit Air 2も外耳道を塞がず、耳の方向へスピーカーを向ける構造だ。密閉型イヤホンとは音響条件が異なるため、低音の再現や音漏れを抑えるにはドライバーの配置や音響制御が重要になる。
ShokzはOpenFit Air 2に、2基のドライバーを一体化した「Bassphere」ドライバーと「OpenBass 2.0」アルゴリズムを採用した。30度の角度を付けたスピーカーで耳の方向へ音を届け、同社の「DirectPitch」技術で周囲への音漏れを抑える設計としている。音質や音漏れの改善幅は、利用環境や音量、装着状態によっても変わる。
■OpenFit Air 2はBluetooth 6.1に対応
OpenFit Air 2はBluetooth 6.1に対応する。Bluetooth SIGが2025年5月6日に公開したBluetooth Core 6.1では、Resolvable Private Address(RPA)の更新タイミングをランダム化する「Randomized RPA Updates」が導入された。
RPAは、Bluetooth Low Energy機器が固定アドレスの代わりに使用する一時的なアドレスだ。更新のタイミングを不規則にすることで、第三者がアドレスの変化を手掛かりに同一機器の活動を長時間関連付けることを難しくする。アドレス更新をBluetoothコントローラー側で処理し、ホストプロセッサーの動作を減らすことで、電力効率を高められることも同機能の狙いとなっている。
一方、Bluetooth SIGは、製品が準拠したCore Specificationのバージョンだけで、個々の対応機能を判断しないよう案内している。ShokzはOpenFit Air 2についてBluetooth 6.1対応と公表しているが、Randomized RPA Updatesの実装状況や、同機能による消費電力への効果は明らかにしていない。
なお、OpenRun Air 2のBluetoothバージョンは6.0であり、Bluetooth 6.1対応はOpenFit Air 2のみとなる。
■OpenFit Air 2は感圧操作に変更
OpenFit Air 2では、汗、水滴、髪などによる意図しない入力を減らすため、感圧式の操作部を採用した。触れるだけで反応するタッチ操作とは異なり、押し込む操作を検知するため、運動中でも操作の意図を伝えやすい。
イヤホンの重量は片側7.2gで、ShokzはOpenFitシリーズ最軽量としている。充電ケースは前世代より10.5%小さくなり、イヤホンとケースを合わせた重量も17.6%軽量化された。
イヤーフックには、直径0.75mmのニッケルチタン合金製フレームを採用する。柔軟性と形状保持性を備えたフレームを耳の形に沿わせ、運動時の安定性と長時間装着時の負担軽減を図った。
バッテリー駆動時間はイヤホン単体で最大8時間、充電ケース併用で最大36時間だ。10分間の急速充電で最大3時間再生できる。実際の駆動時間は音量、接続環境、使用機能などによって変化する。
イヤホン本体はIP55の防塵・耐水性能を備え、汗や雨を伴う運動を想定しているが、水中での使用には対応しない。AIノイズ低減を利用するデュアルマイク、マルチポイント接続、Fast Pair、Swift Pair、Shokzアプリからイヤホンを鳴らして探す機能も搭載する。カラーはブラック、ホワイト、アイスブルーの3色となる。
■OpenRun Air 2は小型化と10時間再生を実現
OpenRun Air 2は、従来のOpenRunより9%以上小さく、重量は26.4gとなった。耳の曲線に沿うイヤーフックで圧力を分散し、重心を前方へ移すことで、走行中にネックバンドが上下する動きを抑える設計だ。イヤーフックとネックバンドには形状記憶合金を使用している。
音響技術には「PremiumPitch 3.0」を採用した。骨伝導ドライバーはオールメタルのデュアルコイル・デュアルリード構造となり、Shokzは従来のOpenRunと比べて低音、ボーカルの明瞭さ、音域のバランスを改善したとしている。Shokzアプリでは4種類のプリセットEQと2種類のカスタムEQを利用できる。
バッテリー駆動時間は最大10時間で、OpenRunの最大8時間から25%延びた。5分間の急速充電で最大2時間再生できる。充電端子にはUSB-Cを採用した。
防塵・耐水等級はIP67で、汗や雨への耐久性を備え、水洗いにも対応する。ただしShokzは、水泳や水中での使用を禁止している。IP67は規定条件での防塵・耐水性能を表すもので、水中利用を目的とした製品であることを意味しない。
操作には物理ボタンを使用する。デュアルマイクとAIノイズ低減アルゴリズムを組み合わせ、従来モデルより風切り音への耐性を高めたとしている。Bluetoothのバージョンは6.0で、マルチポイント接続や、Shokzアプリから本体を鳴らして探す機能にも対応する。
カラーはブラックとアイスブルーの2色で、バンドの長さが異なるStandardとMiniを用意する。
■拡大を続けるオープンイヤー市場
調査会社Omdiaによると、オープンイヤー型ヘッドホンの年間出荷台数は2025年までに3000万台を超え、世界のパーソナルオーディオ市場の10%以上を占めた。Shokzは、同カテゴリーの世界出荷台数で2023年から2025年まで3年連続首位となった。
オープンイヤー型製品は、骨伝導のネックバンド型に加え、空気伝導の耳掛け型やイヤーカフ型などへ形状が広がっている。利用場面もスポーツだけでなく、通勤、仕事、日常のリスニングへ拡大している。
今回の2機種は同じ価格だが、製品形態と主な用途は異なる。左右が独立したOpenFit Air 2は、音楽や通話、日常的な装着とワークアウトを一台でまかないたい利用者に向く。ネックバンド型のOpenRun Air 2は、ランニングなどで装着安定性や周囲の音の聞き取りやすさを重視する利用者を主な対象としている。
Shokz北米法人CEOのVincent Xiong氏は、両モデルについて、オープンイヤーリスニングをより多くの人が利用できるようにする同社の継続的な取り組みを反映した製品だと説明している。
■注目ポイントQ&A
●OpenFit Air 2とOpenRun Air 2の最大の違いは何ですか?
OpenFit Air 2は、耳の外側からスピーカーで音を届ける空気伝導の完全ワイヤレスイヤホンです。OpenRun Air 2は、頭蓋骨の振動を利用するネックバンド型の骨伝導ヘッドホンです。どちらも外耳道を塞ぎませんが、装着方法、音の伝達方式、主に想定する利用場面が異なります。
●Bluetooth 6.1に対応しているのはどちらですか?
OpenFit Air 2です。OpenRun Air 2はBluetooth 6.0に対応します。Bluetooth Core 6.1ではアドレス更新のタイミングをランダム化する機能が導入されていますが、ShokzはOpenFit Air 2が対応する個別のBluetooth機能を詳しく公表していません。
●汗や雨の中でも使用できますか?
OpenFit Air 2はIP55、OpenRun Air 2はIP67の防塵・耐水性能を備えています。どちらも汗や雨を伴う運動を想定していますが、水泳や水中での使用には対応しません。特にOpenRun Air 2について、Shokzは水泳や水中活動では装着しないよう案内しています。
●バッテリー駆動時間はどのくらいですか?
OpenFit Air 2はイヤホン単体で最大8時間、充電ケース併用で最大36時間です。10分間の充電で最大3時間再生できます。OpenRun Air 2は最大10時間で、5分間の充電により最大2時間再生できます。いずれもメーカー公称値であり、実際の時間は使用条件によって異なります。
●日本でも8月27日に発売されますか?
米国とカナダでは8月27日に発売されますが、日本での発売日、価格、販売方法は8月25日時点で発表されていません。
元記事: Shokz OpenFit Air 2 Ditches Touch Controls as Bluetooth 6.1 Closes Tracking Gap