好収益継続:サンフロンティア不動産の何故を考える

2023年12月21日 16:12

 サンフロンティア不動産(東証プライム、以下サンフロンティア)。2000年に東京・銀座6丁目に第1号の保有ビルを取得、賃貸業を開始したのが入り口。そんなサンフロンティアの事業はいま「不動産再生事業」「不動産サービス事業」、そして「ホテル・観光事業」に大別される。

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 まずもって目を惹くのは、収益力。コロナ禍に身をさらした2021年3月期こそ「52.3%営業減益」を強いられたが、配当は20年3月期同様の42円配を維持した。その後の推移は「53.3%営業増益、44円配」「22.9%営業増益、48円配」。そして今24年3月期も「0.3%増収、10.7%営業増益、4円増配52円配」計画で立ち上がり、開示済みの中間期の実績は期初の通期計画に対する進捗率で「売上高59%、営業利益73%」と「通期上方修正」の声がかかって不思議でない状況といえる。

 各事業の足元を中間期決算から覗き込むと、こんな具合。

『不動産再生事業』: 前年同期比21.8%増収、4.0%営業増益。ビルの購入・再生/活用企画・建設・テナント誘致・滞納賃料保証サービス・管理・運営まで一気通貫で手掛ける「リプライニング事業」が主軸。その結果として、ストック事業「賃貸ビル事業」を展開している。

『不動産サービス事業』: 18.4%増収、13.8%営業増益。「プロパティマネジメント事業」を軸に、「ビルメンテナンス事業」「売買仲介事業/伴う賃貸仲介事業/滞納賃貸料保証事業」「貸会議室事業」を具体的に運用している。要はサンフロンティアからビルなどの資産を購入したオーナーの、好収益を維持しようとする事業運営。ちなみに21年9月期の「受託棟数:403棟/稼働率91.6%」が前23年9月末では、「478棟/92.9%」という推移が示すように実績を積み重ねている。

『ホテル・観光事業』: 積極姿勢を示している。売上高・利益面では3番手の事業だが、人流の回復が収益押し上げを顕著に示している。148.8%増収(113億2900万円)、営業損益は前年同期の3億3400万円の損失から33億9700万円の営業利益計上に転じている。

 時価は1500円台半ば、税引き後配当利回り2.7%強。12月高値1619円から押し目場面。IFIS目標平均株価1950円。信用取り組み33.99倍の買い長。PBR0.84倍を勘案すると、押し目買い姿勢で臨むのが報われる道か・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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