CO2からメタノールやエタノールを直接合成 温和な条件での電解合成は初 北大
2022年11月13日 08:48
北海道大学は10日、常圧220度という温和な条件下で、CO2と水蒸気から、電気分解により、メタノール、エタノールなどの有用化学品を直接合成することに世界で初めて成功したと発表した。研究グループは、この技術が、カーボンニュートラルの実現に欠かせないカーボンリサイクルの取り組みに貢献するものであるとしている。
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■カーボンリサイクルとは?
政府は、2050年までにCO2の排出量を実質的に0にするカーボンニュートラルを実現すると宣言している。
このカーボンニュートラルを実現するために、経済産業省資源エネルギー庁が鋭意取り組んでいるのがカーボンリサイクルだ。カーボンリサイクルでは、CO2を「炭素資源」として捉え、発電所や工場の排ガスなどから、CO2を分離・回収。さまざまな有用化学品などとして再利用する。
この取り組みに欠かせないのが、CO2を有用化学品などに再資源化する技術だ。
これまでにもこのような要請に答える技術はさまざまに開発されてきたが、反応速度が遅い、つくられる有用化学品が一酸化炭素(CO2)やメタン(CH4)に限られるなどの問題があった。
■CO2と水蒸気からメタノールやエタノールを直接合成
研究グループは、固体リン酸塩電解質(CsH2PO4/SiP2O7)を使い、電極に使われる触媒を新たに開発。常圧220度という温和な条件下で、CO2と水蒸気から、電気分解により、メタノール、エタノール、エチレン、プロピレンなどの有用化学品の直接合成に世界で初めて成功した。
なお今回開発された触媒は、銅(Cu)、銅とルテニウム(Cu-Ru)、銅とパラジウム(Cu-Pd)の粉末に、ジルコニア(ZrO2)又は二酸化ケイ素(SiO2)粉末を混合したものだ(合計4種類)。
そして研究グループによれば、どの触媒を使うかによって、つくられる化学有用品が変わるという。使われる触媒により、つくられる有用化学品に選択性があるということになる。
研究グループでは今後、電極に使われる触媒ついて、触媒表面へのCO2の吸着量を増加させると同時に、触媒の構造を最適化するなどして、反応速度やつくられる有用化学品の選択性を高めていきたいとしている。(記事:飯銅重幸・記事一覧を見る)
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