EV車車載電池の性能査定

2022年8月10日 09:28

●電池の残量

 携帯電話なら、画面でバッテリー残量の大体の目安が判る。また普段使用しているから、バッテリーのヘタリ具合も想像がつく。

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 だが普通の乾電池を使う電気製品やリモコンの類は、残量が判らない。例えばリモコンの場合、操作してみて、従来は作動したのに反応が鈍くなったりすると、「乾電池がそろそろ寿命かな」と判断して、交換する。

 ぎりぎりアウトかも知れない場合、乾電池を取り出して、両手でころころと擦り合わせると、多少回復するというので試してみる人もいる。

 筆者は、乾電池チェッカーで残量チェックして、交換している。新品でも、長期保存した乾電池の場合、使い始める前から残量が減っている物もあるから、残量チェックは欠かせない。(参考写真: 使用済みで残量0の赤ランプが点灯したバッテリーチェッカー)

●EV車の車載電池

 世間の趨勢に惑わされて、どうしてもEV車を選ぶなら、最大の課題である車載電池に関する部分をクリアにしておきたい。

 テスラは、発売当初はパナソニック製の車載電池を搭載していたので、発火事故に対する心配は一切無かった。だがテスラの打算的なスタンス故、中韓の電池を採用して以来、発火事故の報告事例は珍しくなく、駐車場ではテスラの隣が空いていても避ける様にしている。

 車に戻って「類焼」してしまっていては洒落にならないからだ。

 その点、国産車を選んでおけば、1充電走行距離といった「EV車自体の問題」はあっても、発火事故の様な生命に関する心配事は無い。勿論、隣が空いていれば、気にせずに駐車する。

 モバイルバッテリーでも、訳の分からない銘柄を値段だけで選ぶと、時に発火事故を起こしているから慎重に選びたい。EV車の車載バッテリーは、何より安全性が要求される。

●タクシー車に採用されるEV車

 京都では、某タクシー会社がEV車を150台採用すると7月22日に報道された。

 この150台には日産「アリア」、三菱「ekクロスEV」と、車名は公表されたが、ここでは敢えて伏せておく「韓国製の車」が含まれている。

 前掲の国産メーカー2社の場合は、過去実績から見て先ずは安心して乗れるが、問題は最近ネットで「衝突して3秒で発火し、7時間消火出来なかった」とか騒がれている車だ。

 観光に訪れて、この車しか残っていないなら、他の手段を利用してもこの車だけには乗りたくない。万一乗車中に事故に遭った場合、怪我を負っても焼死はしたくない。

 中古EV車を検討する前提は、発火事故とは無縁の銘柄から選択する事だ。

●中古EVの電池性能査定

 中古車オークション大手のA社が、国内で初めて「中古EVの電池性能査定」を始めるとの報道が7月23日に掲載された。

 電池の劣化度合いで、車載電池として継続使用するか、定置用蓄電池に転用するかが判断され、客観的な中古EV車の評価を判断できる。

 本来、筆者は中古EV車を選択することはNGだと考えている。一般的な中古車なら、車の程度は「外観の色つやと傷」、「修理歴」、「内装の汚れや臭気」、「走行距離」を見て、「エンジンの調子」、「サスペンションのヘタリ具合」、「タイヤの摩耗」といった点で、評価可能だ。

 しかしEV車に関しては、最も大事な「車載電池」レベル次第で、車自体の評価が極端に異なり、下手すると大金がかかる。

 車載電池が正しく評価する事が出来る様になれば、諸般の事情から中古EV車を購入する向きには大きなメリットとなるだろう。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

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