新型コロナウイルス感染拡大に既存薬で対抗 AIにより数週間で検索完了か
2020年4月29日 08:45
新型コロナウイルスの治療に向けて、新型インフルエンザ治療薬として備蓄されていた「アビガン」がテスト投薬されはじめ、日本だけでなく世界で注目されている。また、中国ではアビガンのジェネリック医薬品が既に生産され、中国国内で使われているだけでなく、海外にも提供されているようだ。
【こちらも】AIが新型コロナウイルスの感染経路をモデル化 封じ込め戦略を立てる
「アビガン」の副作用などについては、インフルエンザ治療薬として日本では既に認可されているため確認済だ。タレントの石田純一氏もアビガンの試験投与を受けたと公表して、「効果があり、回復に向かっている」としている。こうした既存の薬剤の中で新型コロナウイルスに効く薬を探す動きは、世界で行われている。
さらに、AI(人工知能)を使って新型コロナウイルスに効く薬剤を探す動きも出ている。マザーズ上場企業フロンテオの株価が急反発している。これは、AIで新型コロナウイルス感染症に効果がある「ドラッグリポジショニング(既存薬の転用)」の研究を開始するとしたからだ。フロンテオが独自開発したAI「Cascade Eye(カスケード・アイ)」の使用により、数週間程度で解析結果を得られるとした。
これによって標的分子などを見つけ、発症メカニズムなどを可視化する。「Cascade Eye」は、疾患に関係する分子や遺伝子などを解析し、それらを関連付け、「パスウェイマップ(経路図)」にして可視化する。アメリカの「PubMed(パブメド)」データベースの医学系論文や医薬品のゲノム情報、標的分子や情報などのデータベースである「Open Targets(オープンターゲット)」を急速に検索し、球状のパスウェイマップに表示する。
これは、SF映画に登場するような、AIが急速に学習する姿を思い描かせる。こうした過去の知見を分類、整理し、関連付けるのはAIが得意とするところだ。
これにより新型コロナウイスに効く既存の薬が発見出来るが、さらに副作用なども予測出来るのであれば、認証試験などの短縮も出来るのではないかと期待される。新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態だからこそ、平時の手続きによらず薬の使い方を短期間で広められるのであれば、AIの使い道として信頼度を探っておくことで、これからの対応策としては大変有効であろう。
ある意味、この緊急事態だからこそ、必要不可欠な新技術の開発が進むのであろう。AIが活躍出来る新分野であることは間違いがないところだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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