紐の結び目状をした星周円盤に囲まれた若い連星系を発見 アルマ望遠鏡
2019年10月8日 09:18
マックス・プランク地球外物理学研究所は4日、若い連星系の内部構造を示した画像を公開した。国立天文台が運営するアルマ望遠鏡を活用し、連星系を囲む星周円盤が紐の結び目状をしていると判明した。
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■真っ暗な星雲に存在する連星系
今回発見された連星系は、へびつかい座に位置する暗黒星雲「パイプ星雲」に存在する。パイプ星雲が可視光では闇のように映るのは、星と星とのあいだの塵やガスが恒星からの光を遮断し、恒星のシルエットがガス上に浮かび上がるためだ。
パイプ星雲の一部を構成するバーナード59には、若い恒星からなる小さな星団BHB2007が存在する。このBHB2007に連星系が存在することは以前から判明していたが、外部構造だけ明らかだった。
■ドイツのお菓子の形をした星周円盤
今回国立天文台が運営するアルマ望遠鏡によって、若い連星系の内部構造が明らかになった。チリ・アタカマ砂漠に建設されたアルマ望遠鏡は66のアンテナから構成される電波干渉計で、巨大な望遠鏡として機能するため、宇宙誕生直後の130億年前の星を検知できるほどの高解像度をもつという。
アルマ望遠鏡により今回、ドイツ発祥のお菓子であるプレッツェルの形に似た星周円盤によって連星系が囲まれていることが判明した。塵やガスから構成される星周円盤の物質を吸収し、若い恒星は成長していく。星周円盤は火星と木星間に位置する小惑星帯に似ているが、各星周円盤の距離は太陽と地球のあいだの約28倍離れている。
研究グループによると、連星系は2段階で星周円盤から物質を吸収しているという。第1段階では、物質が結び目状をした星周円盤へと移され、第2段階で、星周円盤の物質が連星系に吸収される。
今回発見された星周円盤は木星の約80倍の質量をもつ。マックス・プランク地球外物理学研究所のPaola Caselli氏によると、今回の発見が星形成のモデルに重要な制約を与えるという。今後、連星系がどのように形成するかの理解を深めるために、より多くの連星系の詳細を研究する必要があるとしている。(記事:角野未智・記事一覧を見る)
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