フローレンス、訪問型病児保育のエリア拡大 小平市や稲城市など

2019年3月19日 14:36

 認定NPO法人フローレンス(東京都千代田区)は18日、訪問型病児保育の対象エリアを拡大し、新たに東京都小平市・稲城市、埼玉県さいたま市大宮区、千葉県習志野市、神奈川県大和市を加えると発表した。

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 病児保育は、熱を出したりなど突発的に病気となってしまった子どもを保育するサービス。保育園などでは預かれないため看護が必要となり、これまでは親など身近な大人が仕事を休むなどして面倒を見るしかなかった。

 3、4月は、進級や新たに保育園への入園など、子ども自身の環境が変わる時期でもあり、体調を崩しがちの季節。親が面倒を見られれば良いが、仕事を持っていると年度初めの忙しさもあり休みづらい場合もある。そうした苦境を救うべく、フローレンスは病児保育をスタートさせ、対象エリアを拡大させていった。

 訪問型の保育となるため、病気の子供をどこかに送る必要もなく、また子ども自身も家で安らいで過ごせることが特長だ。インフルエンザや水ぼうそうのような病気でも保育し、小児科への代行受診も可能となっている。

 保育にあたる「こどもレスキュー隊員」は、全員に研修が行われた、専門知識・技能を備えるフローレンス直接雇用のスタッフとなる。さらに子どもの急な病状の変化に備え、看護師が本部に常駐し、保育現場と常に連携している。これまでの訪問型病児保育の対応件数は、累計7万件以上と業界最多の実績を持つという。

 エリア拡大に伴い、これまで枠が少ないとされていた病児保育の会員数を1,000人増やす。利用には会員登録が必要で、料金は入会金が3万円(価格はいずれも税抜)、月会費が5,100~2万5,300円(子どもの年齢や利用回数により変動、月1回分の保育料含む)、保育料が1時間あたり2,000円(ベーシックプランの場合)となっている。

 フローレンスが事業を展開している首都圏では、保育園の需給がひっ迫している。やっとの思いで入れた保育園でも、病児保育までカバーしているところは少ない。育児休暇明けで復職したのに、再び子どもの都合で休みを取るのは引け目を感じる人もいるだろう。祖父母など他に面倒を見てくれる人がいればいいが、核家族化でそうした人が近くにいない場合も多い。こうした病児保育の切なるニーズに、フローレンスは訪問型病児保育という形で応えてくとしている。(記事:藤原大佑 ・記事一覧を見る

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