スペースリンク、1.3億円新たに調達 「グリーンキャパシタ」の量産加速へ

2019年2月25日 17:49

 スペースリンク(神奈川県川崎市)は25日、Drone Fund(東京都港区)、加賀電子(東京都千代田区)、および元株式会社デンソー専務取締役(電気電子情報分野担当)の加藤光治氏を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。今回の調達額は1.3億円で、これまでの累計調達額は9.5億円となった。今回調達した資金をもとに、急速充電と大容量を両立するエネルギーデバイス「グリーンキャパシタ」の量産開発を加速する構えだ。

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 「グリーンキャパシタ」は、従来のエネルギーデバイスを凌駕する性能を目指して開発が進められている。キャパシタは、急速充電を得意とするエネルギーデバイスだ。すでにEV(電気自動車)や再生可能エネルギー分野において、補助電源として活用されているが、従来型にはエネルギー密度(単位重量当たりの蓄電能力)が低いという弱点があった。そこを解決するのがグリーンキャパシタだ。

 スペースリンクは独自のナノカーボン制御技術を用い、カーボンナノチューブとグラフェンを使用することで、キャパシタの急速充電能力を損なうことなく、エネルギー密度を5~10倍となる100Wh/kgまで引き上げることに成功した。技術的にはさらなる高容量化も視野に入っていると言う。

 また高い安全性が担保されている点もグリーンキャパシタの特徴の1つだ。不燃性の電解液を使用することで、リチウムイオン電池最大の課題の1つである発火リスクをなくし、形状の自由度も確保。さらにカーボンナノチューブの強靭な構造は、繰り返しの利用に対する劣化を低減し、長期間の利用をも可能とした。

 グリーンキャパシタの可能性は幅広く、スマートフォンやタブレット端末の充電を1分以内に完了させることや、ロボットやドローン、EVなどの充電時間を大幅に短縮し稼働率を向上させることも可能としている。

 同社は基礎研究から技術実証までを終え、ロボットや自動車分野などのユーザーには、すでに実証用カスタマイズサンプルを提供、高い評価を得ていると言う。現行バージョンのグリーンキャパシタは2021年中の量産を目指して開発中だ。大規模量産の際のコストは、リチウムイオン電池相当かそれ以下が見込まれており、実現すればバッテリー技術のブレイクスルーとなるだろう。

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