マイナス150度に耐え凍結保管可能なプラスチック容器、大日本印刷が開発
2018年9月16日 18:03
大日本印刷は、マイナス150度に耐え、細胞の凍結保管などに最適なプラスチック容器を開発した。ヒートシール(熱で溶かして接着すること)によって密封することができ、信頼性と利便性が高いという。
【こちらも】VRで芸術作品や絵画鑑賞のバーチャルギャラリー、大日本印刷が開発
どのような分野で利用することを想定したものであるかというと、たとえば再生医療の分野である。実際に、テラフォーマ社の再生医療等製品の治験の製品容器として、本製品は既に採用されているという。
再生医療の分野では、患者自身の細胞を培養・加工した細胞製剤の研究開発、そして実用化が急速に進んでいる。細胞製剤はデリケートなものであるので凍結して輸送することが多い。
その凍結の方法であるが、液体窒素に漬ける方法(液相保管)と、液体窒素の冷気によって冷やして凍らせる方法(気相保管)が主な方法である。凍結保管用の容器は、主にはチューブ状をしており、スクリューキャップで密封するのであるが、隙間から液体窒素が侵入したり、気圧の変動によって破裂したりするという問題があった。
そこで大日本印刷は今回、液体窒素のマイナス150度にも耐える新しい、凍結保管に向くプラスチック容器を開発したのである。またこの容器は、ヒートシール方式のために破裂などの危険性も低いという。また、中身を取り出すときには注射器を使って内部の細胞を直接吸い上げるので、中身が飛び散る危険性も少ない。
開発にあたっては、最適なプラスチックの素材を選び抜き、また、最適な形状を精密に計算することで、細胞の付着やチューブ内の液残りを少なくすることに成功したという。容器の容量はカスタマイズすることも可能。
なお、この容器は、液体窒素による凍結保管に関する、厚生労働省が定める「日本薬局方」の規格基準に適合しており、滅菌の保証もされている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
関連記事
最新記事
- NVIDIAら、実機ロボットの研究開発を完全自動化するフレームワーク「ENPIRE」発表―AIが検証からコード修正まで実行
- Z.aiが「GLM-5.2」のオープンウェイトを公開、性能はClaude Opusに迫るもAPI経由のデータ送信に中国法上のリスク指摘
- 【内部リーク】Metaが数千人の技術者をAI訓練用のデータ作成に投入、社内からは「強制収容所」と自虐する不満が噴出
- 『R-Type Tactics I・II Cosmos』が6プラットフォームで海外発売へ―幻のPSP続編が16年越しに初の英語化
- ChatGPTのシェアが初の50%割れ、GeminiとClaudeが猛追――Sensor Tower調査