来週の相場で注目すべき3つのポイント:米FOMC、バーナンキ議長会見、バイオなど材料株物色
2013年6月15日 20:19
*20:19JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:米FOMC、バーナンキ議長会見、バイオなど材料株物色
■株式相場見通し
予想レンジ:上限13500-下限11800円
来週は17、18日に主要8カ国(G8)首脳会議、18、19日には米連邦公開市場委員会(FOMC)、21日に黒田日銀総裁講演、EU財務相会合が予定されている。バーナンキ米FRB議長が会見で現在の金融政策を維持するとの見解を示すようならば、FOMC通過によって一先ず落ち着きを取り戻してくる可能性がある。
しかし、株主総会のシーズンとなるため機関投資家は動きづらいところ。海外のヘッジファンドなどによる先物への仕掛け的な商いに伴う現物市場へのインデックス売買には引き続き注視する必要。そのため、物色の流れとしては、オーバーナイトのポジションは取りづらく、材料株での短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。 とはいえ、異次元の量的緩和後の上昇部分を帳消しにしたが、日銀は物価上昇率が2%に到達するまでは異次元緩和を継続させる。景況感の改善などはこれからであり、仕切り直しのスタンスに立てば、見直し買いの好機にもなりそうだ。
金融株や不動産株などの金融緩和メリット銘柄にも関心だが、不動産株に関しては、週末のREIT購入拡大報道、17日のマンション発売なども注目材料に。また、20日にはHSBCの中国PMIが発表予定、資源関連株を含めて中国関連の動向を左右しよう。リプロセルの上場が26日に接近する中、バイオ関連銘柄は動意しやすいタイミングでもあろう。
■為替市場見通し
来週のドル・円は、18-19日の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産購入プログラムの縮小が協議されるか否か、そして、バーナンキ米国連邦準備理事会(FRB)議長が出口戦略に言及するか否かを見極める展開となる。6月末決算のヘッジファンドによる安倍トレード(日本株買い・円売り)ポジションの手仕舞いが続いており、4月4日の相場水準(ドル・円95円、日経平均株価12634.54円)を下回る水準でも、日本株売り・円買いが続くのか否かを見極める展開となる。
ドル高・円安材料は、FOMCで出口戦略が検討された場合、米国10年債利回りの上昇、東京株式市場の下げ止まり。ドル安・円高材料は、FOMCで出口戦略が先送りされた場合、日本国債10年物利回りの上昇、東京株式市場の続落。
■来週の注目スケジュール
6月17日(月):5月マンション発売、安倍首相が欧州3カ国歴訪、G8首脳会議など
6月18日(火):英5月消費者物価指数、米5月住宅着工件数、米FOMC(19日まで)など
6月19日(水):5月百貨店売上高、FOMC政策金利、ECB理事会など
6月20日(木):5月コンビニ売上高、中6月HSBC製造業PMI、ユーロ圏財務相会合など
6月21日(金):ソフトバンク株主総会、EU財務相会合など《TM》