キオクシアホールディングス、最高値から77%下落――純利益37倍でも売られる理由と株価反転の条件
2026年11月7日 19:26
(日本インタビュ新聞社・編集部)
■11月6日は8.72%安、AI関連株安と成長期待の後退が重荷、7900円の攻防に注目
キオクシアホールディングス<285A>(東証プライム)は11月6日、前日比813円安(8.72%安)の8511円で取引を終えた。7900円で寄り付き、一時8718円まで戻したものの、前日終値9324円には届かなかった。出来高は1億6975万8100株、売買代金は約1兆4148億円。6月22日の上場来高値11万2700円を10月実施の1対3の株式分割で調整すると約3万7567円となり、11月6日終値はそこから約77%下落した水準にある。
急落の背景には、米国のAI関連株安に加え、10~12月期の営業利益が前四半期比ほぼ横ばいとなる会社予想を受け、高成長の持続性に対する警戒感が強まったことがあるとみられる。5日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は12.2%下落。米国のデータセンター建設規制への懸念も重なり、同社株は10月30日の終値1万3470円から4営業日続落した。
■純利益は約37倍、初配と自社株買いで還元も拡充
10月30日発表の2027年3月期中間決算は売上収益4兆2472億円(前年同期比5.4倍)、営業利益3兆2647億円(約25倍)、親会社の所有者に帰属する中間利益2兆1979億円(約37倍)と急拡大した。生成AI向けデータセンター用SSDの販売価格上昇と出荷増が寄与した。一方、10~12月期の営業利益予想は1兆9950億円と7~9月期からほぼ横ばいで、業績の伸びが今後も続くかが焦点だ。
株主還元では約8000億円の自社株買いを実施し、初配90円(分割前、分割後30円相当)を決めた。9月末の親会社所有者帰属持分比率は49.8%に改善。ただし、半導体メモリ市況の変動や設備投資負担に加え、直近の信用買い残約4799万株、貸借倍率33.04倍という需給面の重さには注意を要する。
■株価診断:7900円の維持と9324円回復が反転の目安
株価は5日移動平均線1万677円、25日線1万4347円、75日線1万6509円を大きく下回る。まず6日の安値7900円を維持できるかが焦点で、割り込めば下値模索が続く可能性がある。反転確認には8718円の当日高値、前日終値9324円、1万円の節目を順に回復する動きが重要だ。SNSなどでは押し目買いを狙う意見と信用需給を警戒する声が交錯する。大商いを伴う下げ渋りだけで底入れと決めつけず、次の四半期実績と需給の改善を見極めたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・編集部)