アメックス、世界の従業員5%削減へ AI活用に向け組織を再編 バークレイズ5000人削減に続き
2026年10月24日 15:24
米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)は10月23日、世界の従業員の約5%を削減する計画を明らかにした。組織を簡素化して意思決定を速め、人工知能(AI)の活用や重点事業への投資を進める。
スティーブン・スクエリ最高経営責任者(CEO)は同日の四半期決算説明会で、事業は好調に推移しているとした上で、今後数年間にわたり革新を加速し、競争に勝つには、より機動的で効率的な組織が必要だと説明した。同社の2025年末時点の従業員数は約7万7000人だった。
スクエリCEOは、今回の見直しによって業務運営と施策の実行を効率化し、事業上の優先課題に投資する余力を広げられるとの考えを示した。
クリストフ・ル・カイエック最高財務責任者(CFO)はCNBCに対し、管理階層を減らし、管理職1人が統括する範囲を広げる方針を説明。今後数四半期から数年にかけて、業務の自動化とAI活用を進めるための措置だと述べた。
■バークレイズも年内に5000人削減
前日の22日には、英金融大手バークレイズが、AIなどの技術活用と組織改革を通じてコストを抑え、投資余力を確保するため、年内に約5000人を削減する計画を明らかにした。
第3四半期決算と併せて公表した削減計画では、開発者を含む支援部門が対象の約60%を占める。技術職も、銀行業務を支える他の従業員とともに組織再編の対象となる。
アナ・クロスCFOは記者団に対し、約1000人分のポストは既に削減し、残る約4000人分を年末までに削減する予定だと説明した。
バークレイズは決算資料で、投資余力を生み出すため、費用構造を抜本的に見直していると説明。組織の簡素化に加え、AIを活用した技術面の変革による効率向上を掲げた。
AI活用は、より広範な組織再編の一部に位置付けられている。削減するすべての業務が直接AIに置き換えられると示されたわけではなく、開発者の具体的な削減人数も明らかにされていない。
■失業保険申請は低水準、長期失業者は約194万人
一方、米国全体では、新規失業保険申請件数が歴史的な低水準にある。ただ、失業者のうち長期間仕事に就けない人は、なお4人に1人を超えている。
米労働省が22日に発表した10月17日までの1週間の新規失業保険申請件数は、季節調整済みで前週比6000件減の19万4000件だった。1969年以来の低水準となった7月の18万9000件に近い水準にある。
米労働統計局(BLS)の9月雇用統計によると、失業期間が27週間以上の長期失業者は約194万人で、失業者全体の27.1%を占めた。人数は8月からほぼ横ばいだったが、失業者の4人に1人以上が約半年以上にわたり仕事を得られない状態が続いている。