【注目銘柄】東洋電機製造、上場来高値に顔合わせ、業績上方修正と連続増配・自己株取得で割安株買い再燃

2026年10月21日 08:12

■通期利益は一転して連続増益、配当利回り4.3%台も評価材料

 東洋電機製造<6505>(東証スタンダード)は、前日20日に50円高の3180円と反発して引け、取引時間中には3190円まで上値を伸ばし、10月16日につけた上場来高値に顔合わせした。同社は10月14日、2027年5月期第1四半期(2026年6~8月期、1Q)決算の発表に合わせ、第2四半期累計(6~11月期)および通期業績予想の上方修正、連続増配、自己株式取得を発表した。株価はストップ高を交えて上場来高値まで急伸し、その後は高値圏で短期的な調整を続けていたが、今期業績が期初の減益予想から連続増益へ転じ、通期純利益も過去最高益に接近する見通しとなったことから、割安株買いが再燃した。配当方針の変更に伴い今期から中間配当を実施する予定で、11月末の配当権利確定に向け、1株69円の中間配当を意識した買いも注目される。

■交通事業でインバウンド需要が追い風、高収益案件の売上計上が利益押し上げ

 業績上方修正のうち、今5月期通期業績は売上高を期初予想に据え置く一方、営業利益と経常利益をそれぞれ12億円、純利益を5億円引き上げた。売上高は425億円(前期比5.0%増)、営業利益は38億円(同22.1%増)、経常利益は40億円(同13.6%増)、純利益は31億円(同4.1%増)を見込む。期初には減益転換を予想していた利益が一転して連続増益となり、純利益は2003年5月期に記録した過去最高の32億8300万円に迫る見通しとなった。

 利益上振れの背景には、交通事業を中心とする高収益案件の売上計上に加え、販売価格の適正化や原価低減の進展がある。第1四半期の交通事業では、インバウンド需要を背景に高付加価値の鉄道車両関連案件が増加し、受注高は80億2300万円(前年同期比8.1%増)、売上高は80億2300万円(同31.5%増)、セグメント利益は17億3600万円(同63.6%増)と大幅な増益を達成した。

■年間配当138円へ増額、中間配当新設と自己株取得で株主還元を強化

 株主還元策も充実している。同社は今年7月、配当方針を変更し、連結配当性向の目標を従来の30%以上から40%以上へ引き上げるとともに、株主資本配当率(DOE)3.0%を下限とし、中間配当も実施する方針を示した。今回の業績上方修正を受け、年間配当予想を期初の116円から138円(前期実績100円)へ増額し、連続増配幅を拡大。中間配当予想も58円から69円(前年同期は無配)へ引き上げた。一方、自己株式取得は、取得上限を15万株(発行済み株式総数の1.5%)、取得総額を3億円とし、2026年10月13日から2027年5月31日までを取得期間として進めている。

■PER9.2倍、PBR0.90倍、配当利回り4.33%で一段高を探る

 株価は、今年7月に発表した前2026年5月期業績が予想を上回って着地し、今期業績予想は保守的だったものの、連続増配や積極的な中期経営計画の発表が好感され、マドを開けて2492円まで買い進まれた。その後の中段保ち合いを経て、今回の業績上方修正、増配、自己株式取得が新たな上昇材料となり、ストップ高を交えて上場来高値3190円まで急伸した。足元では高値圏での短期的な調整が続くものの、PERは9.2倍、PBRは0.90倍、年間配当利回りは4.33%と、株価指標には依然として割安感が残る。業績拡大と株主還元強化を背景に、上場来高値の更新から一段の上値を試す展開が注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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