NVIDIA「GeForce Hotfix 617.70」公開、G-SYNC Pulsarの320FPS低下に対応
2026年10月17日 16:50
NVIDIAは2026年10月、360Hzモニターで起きる2件の表示不具合に対応した「GeForce Hotfix Display Driver 617.70」を公開した。G-SYNC Pulsarでフレームレートが約320FPSに低下する問題が修正対象となる。QHD・360Hz環境でゲーム中に画面が一時的に黒くなる問題は、一部の事例が残っている。
■617.70が対象とする表示不具合
NVIDIAが挙げる1件目は、QHD解像度のモニターを360Hzで使用した際、ゲーム中に画面が時折黒くなる問題だ。管理番号は4846825で、617.70では一部の事例に対応した。同社は残る事例への対策を調査している。
導入後も症状が続く場合、NVIDIAは「3D設定の管理」にある電源管理モードを「パフォーマンス最大化を優先」に変更し、PCを再起動する回避策を案内している。設定の変更は再起動後に有効になるという。
2件目は、360HzのG-SYNC Pulsarモニターでゲーム中のフレームレートが約320FPSに低下する問題で、管理番号は6408986だ。NVIDIAは617.70を、この問題への修正を含むドライバーとして公開している。また、モニターのスリープ復帰後にG-SYNCが利用できなくなる別の問題を再現しており、対策を調査中だ。
■G-SYNC Pulsarの仕組み
G-SYNCは、GPUの描画に合わせてモニターの表示タイミングを変える可変リフレッシュレート技術として、2013年に登場した。初期の対応製品では、モニター内部の専用モジュールがその制御を担っていた。
2026年1月に登場したG-SYNC Pulsarでは、NVIDIAとMediaTekが協力し、G-SYNCの機能をディスプレーのスケーラーに組み込んだ。Pulsarは可変リフレッシュレートとバックライトの発光制御を組み合わせ、動いている映像を見やすくする。
NVIDIAによると、Pulsarは毎秒250フレームの表示で、理論上の1000Hzモニターに相当する動きの明瞭さを得られる。この数値は動きの見え方を表す同社の指標であり、モニターの実際のリフレッシュレートを示すものではない。今回の約320FPSへの低下について、NVIDIAは不具合と修正対象を示している。
■Hotfixの導入を判断するには
617.70は、Game Ready Driver 617.42を基に、対象を絞った修正を加えたHotfixだ。NVIDIAはHotfixを任意で導入するベータ版と位置付け、通常の正式版より品質確認の工程を短縮して提供している。
WHQLはMicrosoftのドライバー認証に関わる仕組みだ。NVIDIAは、挙げられた不具合の影響を受けていないユーザーには、次のWHQL認証済みドライバーを待つことを安全な選択肢として案内している。617.42で安定して動作している環境なら、その方針が導入判断の目安になる。
約320FPSへの低下や、ゲーム中に画面が黒くなる症状が発生しているユーザーは、617.70の対象に当たる。配布されているインストーラーはデスクトップ用とノートPC用を兼ねたWindows 10/11の64ビット版で、NVIDIAの案内から入手できる。スリープ復帰後のG-SYNCの問題については、修正版の提供時期は示されていない。
■同時期に発売されたRTX Spark搭載PC
2026年10月16日には、NVIDIAの「RTX Spark」を採用したノートPC「Surface Laptop Ultra」の個人向けモデルが日本で発売された。日本のMicrosoft Storeでは、同月時点の最小構成価格は51万3480円だ。米国では2599.99ドルから5899ドル(約41万~約93万円)までの構成が案内されている。
RTX Spark N1Xには、20コアのGrace CPUと6144基のCUDAコアを持つBlackwell RTX GPUを組み合わせた構成がある。ノートPC向けには、18コアCPUと5120基のCUDAコアを持つGPUを組み合わせた構成も用意される。CPUとGPUはNVLink-C2Cで接続され、最大128GBのLPDDR5Xメモリーを共有する。
Surface Laptop UltraはWindows 11 on Armを採用する。TechPowerUpは2026年7月、同サイトのフォーラム利用者Fouquinによる試作機の報告を取り上げ、当時のプレビュー版ドライバーで電力管理や動作に課題が見られたと伝えた。RTX Spark搭載機の更新を確認する際は、Windows on Arm向けのドライバーを選ぶ必要がある。
元記事: NVIDIA Hotfix 617.70 Fixes 360Hz G-SYNC Pulsar Frame Cap, Leaves Black Flashes Partial