アイフリークモバイル、フロンティアテック事業部を新設、サーバー・ストレージ機器の仕入・販売でAI関連市場へ

2026年10月16日 08:13

 アイフリークモバイル<3845>(東証スタンダード)はDX事業として、ITエンジニア派遣・受託等、電子絵本サービス等の企画・制作・運営およびAIコンテンツ制作、キャラクターの企画・制作等を展開している。また新規事業としてフロンティアテック事業部を新設し、AI関連市場への展開を推進する。27年3月期は営業・経常赤字予想としている。ただし第1四半期の売上高進捗率は順調だった。期後半に向けて稼働率上昇や単価改善の効果が見込まれることを勘案すれば、会社予想はやや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。株価は年初来高値更新の展開だ。そして18年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■DX事業を展開

 DX事業(27年3月期より従来のコンテンツ事業とDX事業を統合して単一セグメントに変更)として、ITエンジニア派遣・受託等のDX分野、電子絵本サービス等の企画・制作・運営およびAIコンテンツ制作、キャラクターの企画・制作等のコンテンツ分野を展開し、AIの活用を強化している。なお24年4月に子会社アイフリークスマイルズを吸収合併、24年10月に子会社I-FREEK GAMESを吸収合併した。

 26年9月には新規事業開始を発表した。通信分野におけるサーバー、ストレージ機器および各種ITハードウェアの仕入・販売事業を開始する。また同事業を推進するためフロンティアテック事業部を新設し、AI関連市場への展開を推進する。

 26年3月期の旧区分によるセグメント別業績は、コンテンツ事業の売上高が36百万円で営業利益(全社費用等調整前)が6百万円の損失、DX事業の売上高が18億29百万円で営業利益が2億61百万円だった。

■DX分野はシステム受託開発や人材派遣など

 DX分野は、WEBコンテンツ制作・システム受託開発、人材派遣などを展開している。22年10月には、NHN JAPANグループのNHN テコラス社が提供する「テコラス パートナープログラム」に参画した。NHN テコラス社は日本に12社しかないアマゾン ウェブ サービス(AWS)の最上位プレミアティア サービスパートナーとして、AWSを中心としたITインフラ総合支援サービスを提供している。NHN テコラス社が提供する多様なサービスを活用することでビジネス拡大を推進する。

■コンテンツ分野は知育アプリなど

 コンテンツ分野は、デコメ・絵文字・スタンプ・壁紙などのデジタル素材「デココレ」や、知育アプリ「あそびタッチ」などの低年齢層向けファミリーコンテンツなどを展開している。なお電子絵本アプリ「森のえほん館」については25年7月31日をもってサービスを終了した。デジタルコンテンツはについては20万点以上のデジタル資産を有している。

 24年1月には、レジャー・エンターテインメント施設向けソリューションを提供するORIGRESS PARKS(東京都)の第三者割当増資を引き受けて資本業務提携した。クリエイターネットワーク「CREPOS」と、ORIGRESS PARKSのレジャー・エンターテインメント施設ネットワークを活用し、24年4月より共同事業として、エンターテインメント施設向けキャラクター活用サービスI-FRESS(アイフレス)を開始した。

 24年7月には、子ども向け絵本専門YouTubeチャンネル「ポポキッズ」において画像生成AIを活用したデジタル絵本動画「世界が終わる前に」の配信を開始した。25年2月には「ポポキッズ」のチャンネル登録者数が12万人を突破した。25年8月にはレオス・キャピタルワークスと未就学児向けの投資の基本を学べる絵本「ありがとうをつたえたら」を制作し、「ポポキッズ」で配信開始した。25年10月には「ポポキッズ」の人気絵本4作品について、大日本印刷(DNP)と共同でアニメーション動画にした「ライトアニメⓇ」を制作し、Netflixにて国内独占配信を開始した。25年11月には、みずほフィナンシャルグループの金融経済教育につながる絵本「ひらめきモモタロウ~お金と知恵で解決!?鬼カ島の改造計画~」の制作と全国の小学校(約3000校)への寄贈に関するサポートを行った。

 25年12月には「持続可能な食と農をアグリテインメントな世界へ」をビジョンに掲げて農と食民主化を目指すソーシャルインパクトスタートアップのプランティオ社(東京都)およびアイティフォー<4743>と、リアル連動型ソーシャルAI栽培アプリ「grow β」の共同開発を発表した。都市農(アーバンファーミング)をゲーム感覚で楽しみながら、栽培から料理までを一貫してAIでサポートする。

 また25年12月には、一般社団法人ALLIANCE FOR THE BLUEに協賛企業として参画し、海の豊かさを守ることの大切さを描いたデジタル絵本2作品を共同制作し、同社YouTubeチャンネルで配信した。また、あすたむらんど徳島のプラネタリウム施設において行われた親子向けイベント「クリスマスキッズアワー」で、同社の絵本「サンタさんのいちねんかん」が利用された。

 26年3月には東海理化が提供開始するスマートフォンアプリ「FamiCa-かぞくのドライブサポートアプリ-」に同社のデジタル絵本作品が採用された。26年8月には大日本印刷と共同で制作した「えほんライトアニメシリーズ」第2弾として、絵本を原作としたアニメーション作品6タイトルをアニメストアで配信開始した。

■成長戦略

 成長戦略として、DX分野では生成AI、データサイエンス、クラウドコンピューティングなど、専門領域に特化したエンジニアの育成を進めながら商流改善を行い、高単価案件の獲得を推進する。またコンテンツ事分野では、同社の強みである知育アプリ、絵本・IPコンテンツなどの資産を活かし、生成AIなどの新たな技術も掛け合わせた教育コンテンツ(プログラミング等)を強化する。そしてDX分野を基盤として、コンテンツ分野の収益化により成長を目指す。

 なお26年3月には、J2リーグサッカークラブ「ジュビロ磐田」とのスポンサー契約を継続した。地域社会やスポーツの発展に向けた支援の輪を一層広げる。

■27年3月期営業・経常赤字予想だが保守的

 27年3月期の業績(非連結)予想は、売上高が前期比10.5%減の16億70百万円、営業利益が11百万円の損失(前期は29百万円)、経常利益が13百万円の損失(同32百万円)、当期純利益が97.7%減の1百万円としている。

 第1四半期の業績は、売上高が前年同期比12.9%減の4億27百万円、営業利益が85.7%減の1百万円、経常利益が89.5%減の0百万円、四半期純利益が101.2%増の15百万円だった。

 減収で営業・経常減益だった。ITエンジニア派遣・受託開発において、システム開発・保守が堅調だったが、期初の稼働率低下と待機人員増加という一時的要因が影響した。なお、経営資源の最適配分と意思決定の迅速化を図るため、コンテンツ事業DX事業を統合し、セグメント区分をDX事業へ一本化した。

 重点取り組み施策として、ITエンジニア派遣・受託開発では配置転換、契約単価の改善、商流の見直しを進め、営業活動を強化した。成長領域と位置づける生成AI分野では、AI関連案件への参画と、資格取得支援・社内研修を通じた専門人材の育成を推進した。また、生成AI技術と保有する絵本・IPコンテンツを活用した法人向けサービスの提案活動を推進した。

 通期の業績(非連結)予想は前回予想(26年5月15日付の期初公表値)を据え置いて、営業・経常赤字予想としている。重点施策として、生成AI・データサイエンス・クラウドコンピューティングなどの専門領域に特化したエンジニアの育成を進めながら、商流改善によって高単価案件の獲得を推進する。またコンテンツ制作、IP活用、アプリ開発、生成AI実装を組み合わせたサービス提供体制の構築を推進する。

 ただし第1四半期は期初の一時的要因が影響したものの、通期予想に対する売上高進捗率が25%と順調だった。期後半に向けて稼働率上昇や単価改善の効果が見込まれることを勘案すれば、会社予想はやや保守的だろう。積極的な事業展開で収益改善基調を期待したい。

■株価は年初来高値更新の展開

 株価は年初来高値更新の展開だ。そして18年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。10月15日の終値は340円、前期実績PBR(前期実績のBPS43円56銭で算出)は約7.8倍、そして時価総額は約76億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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