米スターバックス、メキシカン料理チポトレの買収を否定 チポトレ株3.8%安

2026年10月13日 10:58

 米コーヒーチェーン大手スターバックスは12日、メキシカン料理チェーンのチポトレ・メキシカン・グリルを買収するとの観測を否定した。買収期待で前週に上昇していたチポトレ株は12日の米株式市場で3.77%下落した。

 スターバックスの広報担当者は「当社は原則としてうわさや臆測にはコメントしないが、明確にしておきたい。当社はチポトレを買収しない」と述べた。ロイター通信やCNBCなどが報じた。

 12日のチポトレ株は前週末比3.77%安の30.40ドルで取引を終えた。一方、スターバックス株は1.69%高の92.29ドルだった。

 買収観測は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が8日、スターバックスがチポトレの買収を検討し、ここ数カ月にわたりアドバイザーと買収案について協議していたと報じたことで広がった。FTは事情に詳しい関係者を情報源としており、正式な買収提案が行われたことは確認されていなかった。

 報道を受け、8日のチポトレ株は6.21%高の32.68ドルで終了した。同日時点のチポトレの時価総額は約410億ドル(約6兆4800億円)だった。スターバックス株は同日0.40%安の93.21ドルだった。

 買収観測が注目を集めた背景には、スターバックスのブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)とチポトレとの関係もある。ニコル氏は2018年から2024年までチポトレのCEOを務めた後、スターバックスの経営トップに就任した。

 スターバックスは買収観測を否定するとともに、既存の経営再建策「Back to Starbucks」に経営陣が集中していると改めて説明した。同社は顧客サービスや店舗体験の改善、メニュー刷新、従業員や店舗への投資などを進めている。

 スターバックスが7月29日に発表した2026年度第3四半期(6月28日までの13週間)の既存店売上高は世界全体で前年同期比7.9%増えた。既存店の取引件数が4.2%増、平均客単価が3.5%増となった。

 北米の既存店売上高は8.1%増、米国では7.9%増だった。連結売上高は前年同期比1%減の93億ドル(約1兆4700億円)となった。同社は4四半期連続で既存店売上高が増加し、利益率も2四半期連続で改善したとしている。

 チポトレも業績改善と店舗拡大を進めている。7月29日に発表した2026年第2四半期決算では、売上高が前年同期比9.3%増の33億ドル(約5210億円)となった。既存店売上高は2.2%増で、取引件数が1.0%増、平均客単価が1.2%増だった。

 同社は第2四半期に直営店100店を新たに開業し、このうち80店にデジタル注文商品の受け取りに対応するドライブスルー「Chipotlane(チポトレーン)」を設置した。

 一方、営業利益率は前年同期の18.2%から15.7%に低下した。純利益は前年同期の4億3610万ドル(約689億円)から4億350万ドル(約638億円)に減少した。希薄化後1株利益は前年同期と同じ0.32ドルだった。

 チポトレのスコット・ボートライトCEOは、メニューの革新や顧客ロイヤルティーの強化、店舗での接客向上、グループ利用機会の拡大などを柱とする「Recipe for Growth」戦略について、成長を支える施策で進展が見られているとの認識を示している。

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