Google、9月版Android Dropを発表 Geminiが持ち物の置き場所を記憶、乗り物酔い軽減機能も

2026年9月3日 16:04

Googleは2026年9月1日、Android向けの新機能をまとめた9月版「Android Drop」を発表した。Geminiに持ち物の置き場所を記憶させるFind Hubの新機能や、乗り物酔いの軽減を助ける「Motion Assist」、カメラ映像を音声で説明する「Guided vision」など、5つの主要機能を順次提供する。

機能によって必要なAndroidのバージョンや提供時期、利用条件は異なる。Android 9以降に対応する機能がある一方、Motion AssistはAndroid 17、Find Hubの新機能はAndroid 16以降を対象とする。

■Geminiがタグのない持ち物の置き場所を記録

Find Hubには、紛失防止タグを取り付けていない持ち物の置き場所を記録する機能が加わる。パスポートや予備の鍵などをしまった際、Geminiに場所を伝えると、その情報がFind Hubに保存される。必要に応じて写真も添付できる。

例えば、「OK Google、パスポートを寝室の引き出しに入れたことをFind Hubに覚えておいて」と話しかけると、登録内容をFind Hubの「記憶したアイテム」タブから確認できる。後からGeminiに持ち物の場所を尋ねることも可能だ。

この機能が保存するのは、ユーザーが入力した場所の説明と写真であり、持ち物の現在位置を自動的に追跡するものではない。登録後に持ち物を移動した場合は、新しい置き場所を改めて記録する必要がある。

Android 16以降の端末が対象で、GeminiとFind Hubの双方が利用できる国・地域に近日中に提供される。日本も提供対象に含まれる。

■Android 17に「Motion Assist」

「Motion Assist」は、乗り物での移動中にスマートフォンの画面を見る際の乗り物酔いを軽減するための機能だ。画面上に控えめなバブル状の表示を重ね、乗り物の動きに合わせて変化させることで、目から得られる情報と身体が感じる動きとのずれを小さくするよう設計されている。

乗り物酔いには、視覚から得られる情報と、内耳などが感知する身体の動きとの食い違いが関係すると考えられている。Motion Assistは、画面上にも乗り物の動きを示す視覚的な手掛かりを加えるという考え方を取り入れている。

ユーザーは、乗り物での移動を端末が検知した際にMotion Assistが自動的に有効になるよう設定できる。クイック設定から手動で切り替えられるほか、バブルの形状、色、不透明度も変更可能だ。

同種の機能として、Appleは2024年公開のiOS 18に「車両モーションキュー」を導入している。Appleの機能が画面の縁に点を表示するのに対し、Motion Assistはカスタマイズ可能なバブルを使用する。いずれも、乗り物の動きに対応する表示を画面上に加えるという共通した仕組みを採用している。

Motion AssistはAndroid 17を搭載するスマートフォンで利用できる。Googleは、すべての利用者に効果があるわけではなく、一部では症状が悪化する可能性もあるとして、不快感が生じた場合は使用を中止するよう求めている。運転中など、安全確保のため周囲に注意を向ける必要がある場面でも使用しないよう案内している。

■カメラ映像を音声で説明する「Guided vision」

Gemini Liveには、スマートフォンのカメラが捉えた周囲の状況や文字を音声で説明する「Guided vision」が加わる。Googleは、視覚障害者やロービジョンのコミュニティのために、同コミュニティと協力して設計したとしている。

食品ラベルの細かな文字を読む、照明の暗い店内でメニューを確認する、家庭内にある物を特定するといった用途が想定されている。カメラが対象を適切に捉えていない場合は、構図を調整したり、周囲を見渡したり、対象を画面の中央に収めたりするよう音声で案内する。

Guided visionは、Androidのユーザー補助機能のショートカット、TalkBackのメニュー、Geminiアプリの設定から有効にできる。利用には事前の設定が必要で、対象年齢は18歳以上となる。

Googleは、Guided visionが誤った説明をする可能性があると注意を促している。医療機器や歩行補助具、安全な移動を支援する専門的な案内の代用を目的とした機能ではなく、ナビゲーションや障害物の検知には使用しないよう求めている。

Android 9以降を搭載した対応スマートフォンを対象に、Geminiが利用できる国・地域で近日中に提供される。

■GoogleメッセージからKeepのメモを共同編集

Googleメッセージには、Google Keepのメモやリストを会話内から作成、共有できる機能が加わる。チャット画面の「+」アイコンからGoogle Keepを呼び出し、買い物リストや旅行のメモなどを作成できる。

共有したメモはチャット内に表示され、参加者が閲覧、編集、追記できる。メッセージとメモの間でアプリを切り替えることなく、共通のリストを更新できる点が特徴だ。

同機能は9月1日から順次展開されている。利用にはRCSを有効にする必要があるほか、Google Keepアプリと対応する拡張機能が必要となる。

■会話ごとに背景を変えられるチャットテーマ

Googleメッセージでは、会話ごとに背景と配色を設定できる「チャットのテーマ」も利用可能になった。用意された壁紙または自分の写真を背景に設定すると、メッセージの吹き出しの色が背景に合わせて自動的に調整される。配色を手動で変更することもできる。

チャットテーマの利用にはRCSを有効にする必要がある。設定した背景と配色は設定した本人の端末にだけ表示され、会話相手の画面には反映されない。提供状況は国や地域、通信事業者、端末によって異なる場合がある。

■5機能の対応状況

Find Hubの持ち物記録機能は、Android 16以降を搭載し、GeminiとFind Hubの双方に対応する国・地域の端末へ近日中に提供される。発表時点では提供開始前となっている。

Motion AssistはAndroid 17を搭載するスマートフォンで利用できる。Guided visionは、Geminiが利用できる国・地域のAndroid 9以降の対応スマートフォンへ近日中に提供される。

GoogleメッセージとGoogle Keepの連携は9月1日から順次展開されている。チャットテーマはすでに提供が始まっているが、Googleメッセージの2機能はいずれもRCSの有効化を必要とする。

今回のAndroid Dropは、すべての機能を一つのOSアップデートとして一律に配信するものではない。OSのバージョンに加え、アプリの更新状況、利用地域、アカウントやサービスの対応状況によって、実際に利用できる時期が異なる。

元記事: Android September Drop: Gemini Adds Item Memory for Phones Without Tracker Tags

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