27日の米国株式市場は反発、エヌビディア決算が追い風―市場の関心はジャクソンホール会議に

2026年8月28日 09:42

 27日の米株式市場は、エヌビディアの市場予想を上回る決算を受け、主要3指数がそろって上昇した。市場の関心は、28日に予定される米連邦準備制度理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ議長のジャクソンホール講演に移っている。

 27日の米株式市場では、前日に発表されたエヌビディアの市場予想を上回る決算が投資家心理を支え、主要株価指数が上昇した。

 ダウ工業株30種平均は前日比105.56ドル(0.20%)高の53569.44ドルで取引を終えた。S&P500種株価指数は55.29ポイント(0.72%)高の7730.99、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は411.15ポイント(1.57%)高の26541.35で引けた。エヌビディア株は8.7%上昇した。同社はナスダック総合指数やS&P500で大きなウエートを占める。

 投資家は今後、ワイオミング州で開かれている経済政策シンポジウムで、ウォーシュFRB議長が28日に行う基調講演に注目する。歴代のFRB議長はジャクソンホールでの講演を、金融政策の方向性を示す機会としてきた。

 ウォーシュ議長は5月に就任して以来、従来のFRB指導部の下で市場が慣れてきたフォワードガイダンスから距離を置いている。将来の政策をあらかじめ具体的に示すよりも、投資家は経済指標や市場の反応に注意を払うべきだとの立場を取っており、今回の就任後初となるジャクソンホール講演でも政策の先行きを示すかどうかは不透明である。

 この姿勢を受け、市場参加者は、長期国債利回りの上昇がすでに金融環境を引き締めるなか、FRBがインフレ率を2%の目標に戻すためにどのような政策を取るのか見極めようとしている。

 ウォーシュ議長は7月のFOMC後の記者会見で、インフレが高止まりすれば政策金利が対応手段の一つになり得るとする一方、利上げだけが解決策ではないとの認識を示した。長期国債利回りが上昇すれば、住宅ローンや企業向け融資など幅広い信用市場で借り入れコストが高まり、経済活動を抑制する可能性がある。

 一方、一部の投資家は、長期金利が金融政策見通し以外の要因にも左右されるため、債券市場による引き締め効果に過度に依存すれば、FRBのインフレ抑制が難しくなると懸念している。

 FRB内では利上げを求める声も出ている。クリーブランド連銀のベス・ハマック総裁は27日、インフレ抑制に向けて利上げが必要だとの考えを改めて示した。

 ジャクソンホールで米CNBCのインタビューに応じたハマック総裁は、判断を先取りするつもりはないとした上で、「今こそ行動すべき時だと考えている」と述べた。インフレ率が5年以上にわたってFRBの目標を大きく上回っていると指摘し、金融環境や市場参加者との対話からは、現在の政策が経済活動を抑制しているとは考えていないと説明した。

 ハマック総裁は7月28〜29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を据え置く決定に反対し、0.25ポイントの利上げを主張した。8月に行われたインタビューでは「一般的に、0.25ポイントの1回の変更が経済に与える影響はそれほど大きくない」と述べ、複数回の利上げが必要となる可能性を示していた。ただし、必要な回数について予断を持たないとも述べた。

 カンザスシティー連銀のジェフリー・シュミッド総裁も27日、インフレについて「依然として頑固で粘着的だ」と述べ、2%の目標に戻すには「突破口を見いだし続けなければならない」と語った。「FOMCの政策サイクルに入るに当たり、われわれには困難な仕事が待っている」とも述べた。

 シュミッド総裁は2026年のFOMCで投票権を持たない。現在の政策金利が経済を十分に抑制しているか疑問を示したものの、9月会合での利上げ支持については「もう少し情報が必要だ」と述べ、明確な賛否を示さなかった。

 FRBは7月会合で、フェデラルファンド金利の誘導目標を3.50〜3.75%に据え置いた。採決は9対3で、ハマック総裁、ミネアポリス連銀のニール・カシュカリ総裁、ダラス連銀のロリー・ローガン総裁が0.25ポイントの利上げを主張して反対票を投じた。

 8月19日に公表された同会合の議事要旨では、多くの参加者が、インフレ率が低下しなければ金融引き締めが必要になる可能性が高いと判断していたことが明らかになった。一方、参加者の大半は7月会合での据え置きを支持し、次回会合までに得られる情報によってインフレ見通しがより明確になるとの認識を示していた。

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