相場展望 8月24日号 米国株:AI・半導体関連株指数(SOX)・・三尊天井⇒下落途上 日本株:上げ・下げ相場の主役であったAI・半導体株、舞台から降りる構え
2026年8月25日 01:42
■Ⅰ.米国株式市場
●1.NYダウの推移
1)8/20、NYダウ▲703ドル安、52,759ドル(日経新聞)
・8/20の米国株式市場でNYダウは前日比▲1.31%安と反落した。7月末以来の安値を付けた。米国長期金利が再び上昇し、株売りが広がった。決算を発表したウォルマートが下げたこともNYダウを下押しし、取引終了にかけて下げ幅を広げた。
・8/20の米国債券市場で長期金利の指標となる0年物国債利回りは一時、前日比+0.07%高い(債券価格は安い)4.71%を付けた。30年債利回りも5.26%を付ける場面があり前日比で水準を切り上げた。
・前日は米国財務省が米国債の買い入れ消却(バイバック)の上限額を引き上げると発表した。ベッセント米国財務長官は8/20、米国CNBCのインタビューで1回当たりの買い戻しが「40億ドルを超える可能性がある」と語った。8/19は超長期債と長期債を中心に利回りが低下したが、8/20は債券買いの流れが続かなかった。
・市場では上限額引き上げについて「米国連邦債務の規模を踏まえると効果は限られる」との見方があった。米国財務省によると、米国連邦債務の総債務残高は8/18時点で初めて40兆ドルを超えた。人工知能(AI)関連企業による社債発行なども金利上昇の要因とみられている。
・中東情勢を巡る懸念も根強かった。トランプ米国大統領は8/19、イランに対して「最も壊滅的な経済作戦」を発動するとの考えを自身のSNSで示した。米国原油先物市場でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近9月物は一時1バレル=89ドルと、約1ヵ月ぶりの高値を付けた。原油高も投資家心理の重荷となった。
・ウォルマートは▲9%あまり下げて終えた。8/20発表した2026年5~7月期決算で米国の既存店売上高が市場予想を下回った。2027年1月通期の利益見通しも市場予想に届かなかった。物価高が続くなかで「米国消費鈍化への懸念につながった」との声が聞かれた。
・この他のNYダウの構成銘柄では、ボーイングやホーム・デポ、アメリカン・エキスプレスが下落した。アマゾンやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も安かった。一方、マクドナルドやトラベラーズ、ウォルト・ディズニーは上昇した。
・ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比▲1.00%安と反落した。スペースXやテスラが売られた。サイバーセキュリティーのクラウドストライクの下げも目立った。
●2)8/21、NYダウ+517ドル高、53,277ドル(日経新聞)
・8/21の米国株式市場でNYダウは前日比+0.98%高と反発して終えた。原油相場や米国長期金利上昇への懸念が根強かったものの、NYダウは前日に大きく下げたこともあって、主力株の一角に見直し買いが入った。個別に材料の出たテスラの上昇が目立った。
・NYダウは前日に▲700ドルあまり下げ、前週末比では▲970ドルほど下落していた。原油高に加え、米国長期金利が上昇基調にあったことが嫌気された。週末を前に短期的な値ごろ感が意識された面があり、幅広い銘柄が物色された。
・NYダウでは、ゴールドマン・サックスの上昇が目立った。セールスフォースやキャタピラーなども上げた。メルクやアムジェンといったディフェンシブ銘柄も買われた。
・NYダウの構成銘柄ではないが、テスラは+5%あまり上昇した。ネバダ州の規制当局が州の一部地域での自動運転タクシー(ロボタクシー)の運行を承認したと伝わり、大型トラック「セミ」の欧州出荷開始なども報じられた。
・暗号資産(仮想通貨)相場の上昇が続き、代表的な仮想通貨ビットコインが一時、7万9,000ドル台と5月中旬以来の高値を付けた。前週末比では+2割あまり上昇した。仮想通貨関連の銘柄が連日で大幅上昇したのも、投資家リスク選好姿勢を強めた。
・8/21の米国債券市場で米国10年債利回りは一時前日比+0.04%高い(債券価格は安い)4.74%に上昇した。米国財務省が8/19に国債買い入れ消却(バイバック)を倍増すると発表した後も金利上昇が続いている。
・中東情勢を巡って不透明感が強く、米国原油先物相場は方向感に欠ける動きだった。「米国債利回り上昇と、原油高への懸念は晴れていない」との声があった。NYダウは2週続けて下落し、週間では▲455ドル下げた。
・その他のNYダウでは、ハネウェル・テクノロジーズやエヌビディア、ボーイングが下げた。アップルやアマゾンも売られた。
・ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比+0.43%高と反発した。8/20夕にアンソロピックなどの人工知能(AI)半導体購入を支援するための金融プラットホームの資金調達を協議していると伝わったブロードコムが上昇した。スペースXも買われた。一方、インテルやアプライドマテリアルズなど半導体関連株の一角が売られた。
●2.米国株 : AI・半導体関連株指数(SOX)は・・三尊天井を付け、下落途上
1)AI・半導体関連株指数は(SOX)・・下落途上にある
⑴フィラデルフィア半導体株指数(SOX)の推移
6/15 14,121
6/22 14,634
6/30 14,346
7/29 10,477・・6/22比で▲28.61%下落
8/14 12,671
8/21 11,740
⑵三尊天井を6/15~6/30に付けて、7/29まで急落
➀下落幅は▲4,157、下落率は▲28.61%。
⑶その後、8/14にかけて+2,224高と反発したが、直前の下落幅の53.5%にとどまった
⑷そして、再び下落に転じ、8/21現在で11,740
⑸チャートからは、調整が続く展開を示唆している
➀底値が見えない状況にある。
●2)スペースXの新規株式公開(IPO)は成功したといえるか?
・今年6月にIPOで上場した直後に株価が200ドルを超え、時価総額が3兆ドルに迫った。しかし、数週間後に市場の熱は冷め、株価は大幅下落し、時価総額(企業価値)はピーク時の約3分の2まで急落している。
・市場の期待値が高かったため、成功感は高くない。
●3.ダリオ氏、債券減らして金・ビットコイン保有を、米国の債務危機を警戒 (ブルームバーグ)
1)ヘッジファンド会社・ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏は、米国がわずか3年後にも債務危機に陥る可能性があると警告した。そのリスクに備えるため、投資家は債券の保有を減らし、投資資金の最大15%を金に振り向けるべきだと述べた。ダリオ氏の発言の背景には、米国長期金利の利回りが数年ぶりの高水準に上昇していることがある。
2)ダリオ氏は、米国債務の利払い負担が増え続ければ、ドル安が進み、インフレを押し上げると説明した。ダリオ氏の試算によると、今年の米国政府の歳入は約5.5兆ドル(約875兆円)に対して歳出は7.5兆ドル(約1,193兆円)。▲2兆ドル(約▲318兆円)の歳入不足となる。利払い費だけで今年は約1兆ドルに上るほか、約10兆ドル規模の債務を切り替える必要がある。米国の歳出削減や税収入増、金利低下を組み合わせ、財政赤字を現在の国内総生産(GDP)比で約▲6%から▲3%に縮小すべきだと主張している。
●4.トランプ氏、改めて利下げ要求 「米国の成功に伴い金利低下すべき」(ロイター)
●5.米国の国家債務が初の40兆ドル、10年で2倍超に (unbranded Lifestyle)
1)背景には、トランプ大統領とバイデン前大統領の両政権下で長年にわたる
➀巨額の財政支出
②債務増大に伴う利払いの急増
が上げられる。
承認された債務額は、トランプ氏の1期目で 8.4兆ドル
バイデン前大統領下で 4.3兆ドル
トランプ2期の関税払戻 0.1兆ドル
トランプ2期目で、軍事費の歳出増、イラン攻撃費用など米国財政赤字は膨張する予定。
今回の債務急増の要因は
➀インフレ
②中東情勢の緊迫化
投資家の懸念が高まるなか、借入コストが上昇し、長期国債の金利は2007年以来の最高水準となる5.34%まで上昇した。金利上昇は、米国の企業や消費者に及び、住宅ローン・クレジットカード・自動車ローンのコストにも影響を与えている。
●6.イエメン東方沖で武装集団がタンカーを掌握しソマリア方面へ=英国海事機関(ロイター)
■Ⅱ.中国株式市場
●1.上海総合指数の推移
1)8/20、上海総合+9高、3,903 (亜州リサーチ)
・8/20の中国本土マーケットで上海総合指数は、押し目買いが優勢となる流れとなり、前日比+0.24%高と反発した。前日の上海総合指数は▲2.40%安と急落し、約2週間ぶりの安値を付けていた。
・米国長期金利が低下したことを好感したほか、中国の政策に対する期待感も改めて意識された。
・米国財務省は8/19、長期債の買い戻し規模を少なくとも2倍に拡大すると発表した。米国債券市場では、長期・超長期の債券が買いが入り、利回りが急低下した。
・一方、中国本土では、政治・経済の動きを決める全国人民代表大会(全人代)常務委員会の第24回会議が8/25に開幕(8/28に閉幕)する予定。大規模な経済対策が打ち出される可能性は低いと見られているものの、今後の経済運営方針に対する期待は根強い状況だ。
・一方、中国で朝方公表された実質的な政策金利となる8月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り15ヵ月連続で据え置かれた。
・ただ、市場の一部では、第3四半期(7~9月)内に預金準備率が引き下げられるとの観測も浮上している。
・ただ、株価指数の上値は限定的だった。中東情勢の不透明感や、通商分野を巡る米国・中国の対立などが不安材料としてくすぶっている。上海総合指数なども安く推移する場面があった。
・業種別では、
医薬の上げが目立った。
不動産も高い。
自動車、インフラ建設、素材、銀行・保険なども買われた。
半面、
半導体は安い。
エネルギー、消費、軍需産業、公益も売られた。
●2)8/21、上海総合+1高、3,905 (亜州リサーチ)
・8/21の中国本土マーケットで上海総合指数は、資源高が相場を支える流れとなり、前日比+0.04%高と小幅に続伸した。
・昨夜のWTI原油先物は約1ヵ月ぶり、金先物は約3ヵ月ぶりの高値を付けた。8/21の上海期貨交易所(上海先物取引所)では、銅やアルミなど主要な非鉄金属の先物が高く推移している。関連銘柄に買いが先行した。
・中国政府の政策に対する期待感も根強い。中国本土では来週8/25、政治・経済の動きを決める全国人民代表会議(全人代)常務委員会の第24回会議が開幕する予定だ(8/28に閉幕)。
・市場関係者の間では、第3四半期(7~9月)内に預金準備率が引下げられるとの観測も一部で浮上している。
・ただ、株価指数の上値は限定的だ。中東情勢の不透明感や、米国金利の上昇などが逆風になっている。上海総合指数は安く推移する場面もみられた。
・業種別では、
石油や産金、非鉄など資源関連の上げが目立った。
ハイテクも急伸した。
海運、軍需産業、電気設備、保険・証券なども買われた。
半面、
前日に急伸した証券は安い。
消費、自動車、不動産、公益、銀行も売られた。
●2.習近平政権が9月から出国制限を強化、「人民の封じ込め」へ (DIAMOND)
1)「国外へ出る自由」が大きな政治的リスクになると考えた。
・「外国に出て、思想を得て、それを中国国内へ還流させる」ことの排除を狙った。
2)制限強化の進捗
・2015年 国家安全法の全面改正・・包括的な国家安全観を確立
・2017年 国家情報法
・2021年 データ安全法
反外国制裁法
・2023年 反スパイ法改正
・2024年 愛国主義教育法
・2025年 治安管理処罰法
・2026年9月15日 国務院の出入国管理に関する規定
●3.中国で結婚率が過去最低、2026年上半期婚姻件数327.5万組、前年同期比▲7%減少(Record China)
●4.中国7月の若者失業率17.9%、前月から3%悪化、就職できない卒業生を反映か (TBS)
1)学生を除く16~24歳の若者失業者は、7月としては過去3年間で最も高い失業者。
2)25~29歳までの失業率は7.2%と、▲0.1%悪化。
30~59歳までが3.9%で、+0.1%改善。
●5.7月の中国新車販売はマイナス、ガソリン高騰で市場冷え込み、日産は▲6割減 (産経新聞)
1)7月、中国自動車市場全体の低迷が鮮明前年同月比(中国自動車工業協会)
新車販売(輸出含む)全体 258.4万台 ▲ 0.3%減
国内新車販売 154.1 ▲23.6
輸出 104.3 +81.3%増
●6.中国人民銀行、最優遇貸出金利据え置き、15か月連続 (ロイター)
●7.中国恒大の創業者・許家印氏に無期懲役・全資産没収を命令、深圳市中級人民法院(地裁)(ロイター)
1)不動産市場を「深刻な混乱」に陥れた (BBC)
・恒大は2021年に債務不履行(デフォルト)に陥り、中国の不動産市場低迷の引き金となった。
■Ⅲ.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)8/20、日経平均+890円高、66,216円 (日経新聞)
・8/20の東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発し、終値は前日比+1.36%高で終えた。前日の米国株式市場で主要3指数が上昇した流れを引き継いだ買いが優勢だった。8/20の韓国株式市場で半導体株比率が高い韓国総合株価指数(KOSPI)が急伸したことも追い風となり、日経平均の上げ幅は一時+1,000円近くに達した。日経平均は前日までの続落で▲3,900円近く下落していたため、自律反発狙いの買いも入りやすかった。
・前日の米国株式市場でNYダウなど主要3指数は上昇した。米国財務省が国債の買い入れ額の上限を引き上げると同日に発表し、長期金利の低下が株買いにつながった。前日に大規模な自社株買いの実施方針が報じられたサムスン電子が急伸し、運用リスクを取りやすくなった海外短期筋が日経平均先物に買いを膨らませたことも日経平均を押し上げた。
・日経平均は伸び悩む場面もあった。前日の米国市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株(SOX)は下落し、東京エレクトロンやイビデン、スクリーンなどの国内の人工知能(AI)・半導体関連の一角は売りに押された。節目の6万6,000円を上回る水準では、戻り待ちの売りも出やすかった。市場では「AI・半導体関連の一角に戻りの鈍さが目立った点が気懸り」との声があった。
・東証株価指数(TOPIX)は+1.18%高と、4営業日ぶりに反発した。JPXプライム150指数も+1.10%高と、4営業部ぶりに反発して終えた。
・東証プライムの売買代金は概算で8兆6,034億円、売買株数は22億5,115万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1,320と、全体の8割強を占めた。値下がりは204、横ばいは32だった。
・個別銘柄では、ソフトバンクG(SBG)やキオクシアが上昇した。米国関税引き下げの報道が伝わり、トヨタやホンダなど自動車株が買われた。住友金属鉱山など非鉄関連の上昇も目立った。一方、電子部品の村田製作所や京セラが下げた。長期金利の低下で三菱UFJや三井住友FGなど銀行株が安い。
2)8/21、日経平均▲200円安、66,016円 (日経新聞)
・8/21の東京株式市場で日経平均は前日比▲0.30%安と反落して終えた。日本・米国の長期金利が再び上昇したことや、中東の先行き不透明感が嫌気され主力株を中心に下落した。値がさのファーストリテイが大幅安となったのも株価指数の下げ要因となり、日経平均は一時▲900円を超えて下落した。売り一巡後は、人工知能(AI)・半導体関連の一角が買われ、株価指数は下げ渋った。
・米国財務省による米国債の買い入れ消却は(バイバック)を巡る発表で8/19に低下していた米国長期金利が8/20に再び上昇したのを受け、8/21の東京株式市場では朝方から幅広い銘柄に売りが先行した。8/21の国内債券市場でも長期金利が水準を切り上げ、株式には相対的な割高感を意識した売りが出た。
・8/20の米国市場では決算発表したウォルマート株が大幅安に沈んだ。東京市場でも良品計画など小売関連の一角に連想売りが出た。米国がイランの経済制裁を強める方針を示すなかで、中東不安も引き続き意識され、原油高が日本の景気や企業業績の下振れにつながるとの警戒感が株売りを誘った。
・売り一巡後、日経平均は下げ渋る場面も多かった。半導体株比率が高い韓国総合株価指数(KOSPI)は朝安後に上昇し、キオクシアや東京エレクトロン、レーザーテックなどAI・半導体関連の一角が堅調に推移した。
・東証株価指数(TOPIX)は+0.19%高と続伸した。JPXプライム150指数は▲0.05%安と小幅に反落して終えた。
・東証プライムの売買代金は概算で7兆9,134億円、売買株数は22億859万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は622、値上がりは883、横ばいは51だった。
・個別銘柄では、ソフトバンクG(SBG)やリクルート、信越化学が下げた。一方、KDDIや伊藤忠、トヨタは上げた。
●2.日本株 : 日経平均の上げ・下げ相場の主役であったAI・半導体株は、舞台から降りる構え
1)日経平均の日中の動き
⑴8/20の日経平均
前日終値 (65,326円)
始値 +406 金利低下で米国株式市場上昇の流れを受け買い優勢
高値 +999 海外短期筋が先物買い、自律反発狙い、韓国株高波及
安値 +326 戻り待ちの売りが出て、上げ幅を縮めた
終値 +890 日本長期金利の低下、米国関税引下げの報で買い直し
(66,216円)
・前日の6万6,000円を上回る水準では、戻り売りが出やすかった。
・気懸りな点は、AI・半導体の一角に戻りの鈍さが目立ったこと。下落もあった。
⑵8/21の日経平均
前日終値 (66,216円)
始値 ▲789 米国金利上昇を受け、幅広い銘柄に売り
安値 ▲956 日本金利上昇と中東の不透明感で、主力株中心に下落
高値 ▲91 AI・半導体関連株の一角が買われ、下げ渋った
終値 ▲200 売り直しが若干入った
(66,016円)
・➀金利上昇 ②イラン情勢の不透明感 ③値がさ株ファーストリレイリングの大幅安となり、日経平均は▲956円安となった。その後、売り一巡後は人工知能(AI)・半導体関連の一角が買われ、下げ渋った。
・しかし、世界的金利上昇は避けられない、イラン情勢も紛争地域が拡大する方向にある。
●2)日経平均を動かす、寄与上位5銘柄の状況
⑴8/20、日経平均+890円高に占める寄与上位5銘柄の寄与額+430円高、占有率48.31%
銘柄 寄与額 上昇率 株価上昇幅
ソフトバンクG +129円高 + 3.06% + 160円高
ファーストリテイ +108 + 1.79 +1,340
アドバンテスト + 82 + 0.97 + 340
キオクシア + 70 + 6.01 +3,000
リクルート + 41 + 2.57 + 405
合計 +430
・プラス寄与上位5銘柄に占めるAI・半導体関連の寄与合計は+281円。
・マイナス寄与上位5銘柄に占めるAI・半導体関連株は、東京エレクトロン▲64円、イビデン▲38円、京セラ▲20円、村田製作所▲10円、レーザーテック▲4円。マイナス寄与5銘柄で合計▲136円安。
・AI・半導体関連株の差引の寄与額は、わずか+145円高に過ぎず、日経平均上昇に対して16.29%に終わった。AI・半導体関連株の日経平均に対する影響力が突出して低下したことが目立つ。
⑵8/21、日経平均▲200円安に占める寄与上位5銘柄の寄与額▲386円安、占有率193.00%
銘柄 寄与額 下落率 株価下落幅
ファーストリテイ ▲223円安 ▲ 3.63% ▲2,770円安
ソフトバンクG ▲106 ▲ 2.45 ▲ 132
リクルート ▲ 25 ▲ 1.52 ▲ 245
信越化学 ▲ 18 ▲ 1.79 ▲ 110
大塚 ▲ 14 ▲ 3.21 ▲ 405
合計 ▲386円安
・日経平均寄与上位5銘柄には、AI・半導体関連株がわずか2銘柄になったことが特筆。
・逆にプラス上位5銘柄には、アドバンテスト+130円、キオクシア+32円、東京エレクトロン+27円の3銘柄が登場し、合計プラス寄与額は+189円。AI・半導体関連株5銘柄でプラス・マイナス合算すると+65円に過ぎない。日経平均の全体からみると、AI・半導体関連株のかつての勢いはない。
●3)日経平均
➀日経平均の推移
6/22 72,353円
6/25 72,366
7/30 61,867・・6/25比で▲10,499円下落、下落率▲14.50%
8/17 69,200
8/21 66,016
・6/22と6/25にダブルトップを付け、以降は7/30まで下落一方だった。その下げ幅は、最高値から▲10,499円安・下落率は▲14.50%。
・その後、8/17の69,200円まで+7,333円高と反発。下げ幅に対する反発は69.84%と、3分の2にとどまった。
・8/18以降の騰落は2勝2敗であるが、日経平均を金額的にみると下落傾向にある。
②韓国総合の推移
6/08 8,132
6/15 8,132
8/03 6,258・・6/15比で下落率▲30.86%
8/21 6,912
・ハイテク株比率が50%と割合が高い韓国総合(KOSPI)は、米国SOX指数と連動する。特に、個別銘柄では、サムスン電子・SKハイニックスの値動きが注目。
・日経平均はこのところAI・半導体関連株が牽引する相場となっていため、韓国総合の値動きから目を離せない状況になっている。
・韓国総合のチャートをみると、6/15高値から8/3までの下落率は▲30.86%と大きい。
●4)日経平均の見通しは、更なる下落を予想
⑴高値ダブルトップから大幅下落したため、買い戻し段階にある
⑵長い時間軸でみた場合、8/21までの反発は次の下落のための一時的なものに過ぎない
以上、2通りのシナリオが考えられるが、反発力の弱さを考えると、更なる下落を予想する。
・要因 ➀世界的な金利上昇
・米国・欧州での債務拡大
・米国財務省の債務額は8/18、40兆448億ドル(約6,367兆円)と膨張
年間の財政赤字はトランプ政策で膨張一途である
期限切れとなる国債の借り換えの度に、金利負担が上昇する悪循環となる
・超大規模データセンター建設にともなう膨大な資金調達(社債発行含む)
②AI・半導体関連株の相場牽引力が低下
●3.三菱電機、2,200億円で米国エネルギー管理会社PCIエナジーを買収・子会社化 (朝日新聞)
●4.中国、対日本のレアアース磁石が7月は111トン、規制が始まった1月と比べて半減 (共同通信)
1)7月の対世界向け輸出量は前月比▲4.9%減の5,375トンだった。
●5.東京23区の7月新築マンション平均価格、過去最高2億6,520万円、不動産経済研究所 (テレ朝)
●6.レアアースなど海外の重要鉱物、政府のみで権益取得案、経産省 (日経新聞)
1)現行制度では独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が鉱山開発や製錬事業に出資する際には、日本企業との共同出資が条件だった。
2)重要鉱物の開発は、資源国の政権交代や政策変更によるリスクが大きい。市場規模が限られ価格変動も大きく、採算を見通しにくい。民間企業だけでは投資判断が難しい場合があり、政府が前面に立って権益確保を後押しする。
■Ⅳ.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)
・1605 INPEX原油高
・4480 メドレー 業績好調
・9508 九州電力 業績向上期待
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