Google、2027年からPixel製品の中国生産を終了か ベトナム・インドへ移管と報道

2026年8月19日 12:04

Googleが2027年から、スマートフォン、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンを含むPixel製品の生産を中国外へ移す計画をサプライヤーに伝えたと、Nikkei Asiaが8月18日に報じた。移管先の中心となるのはベトナムとインドで、Googleは両国で生産能力を拡大してきたという。

計画が実行されれば、Pixelスマートフォンに加え、Google Pixel WatchとGoogle Pixel Budsも中国国外で生産されることになる。ただし、Googleは報道について正式に発表しておらず、製品ごとの移管時期や生産比率、委託先の全容は明らかになっていない。

■Pixel 11の開発・生産をベトナムで実施

今回の計画を支える重要な要素が、Google Pixel 11シリーズの新製品導入をベトナムで進めた実績だ。Nikkei Asiaによると、Googleは2026年、同国でハイエンドPixelスマートフォンの開発と生産を行い、その進捗を踏まえて中国外への全面移管に自信を深めたという。

新製品導入は一般に「NPI(New Product Introduction)」と呼ばれ、設計した製品を量産できる状態へ移行させる工程を指す。試作、生産設備や治具の準備、製造手順の検証、品質確認などを関係企業が連携して進める必要があり、既存製品の組み立てだけを移す場合よりも高度な調整が求められる。

Googleは以前からベトナムで一部のPixelスマートフォンを生産してきたが、Pixel 11では新製品の立ち上げ段階から同国が担う範囲を広げたと報じられている。スマートフォンの開発・量産体制をベトナムで構築できたことが、Pixel WatchやPixel Budsを含むほかの製品を移管する判断にもつながったとみられる。

ベトナムには、Samsung Electronicsをはじめとする電子機器メーカーや部品企業の生産拠点が集積している。Googleは、現地に形成されたスマートフォンのサプライチェーンや人材、製造基盤を利用できることも移管を進めやすい理由の一つと捉えているという。

■ベトナムとインドが新たな生産拠点に

Googleはベトナムだけに生産を集中させるのではなく、インドでもPixelスマートフォンの生産を拡大している。インドでは2024年にGoogle Pixel 8の生産が始まっており、その後も現地生産体制の整備が進められてきた。

Nikkei Asiaの報道では、Pixel製品の中国外への移管先としてベトナムとインドが挙げられている。一方、ベトナムが旗艦モデル、インドが米国向け量産をそれぞれ一律に担当するという詳細な役割分担は、Googleから公表されていない。

生産拠点を複数の国に分散すれば、特定地域で物流の停滞や生産上の問題が起きた場合に、供給全体への影響を抑えやすくなる。米中関係を巡る不確実性が続くなか、今回の計画はGoogleが以前から進めてきたサプライチェーン分散をさらに拡大する動きと位置づけられる。

■メモリ価格上昇のなかでも出荷増を計画

Googleは生産拠点の移管と並行して、Pixelスマートフォンの出荷拡大も計画していると報じられた。同社はサプライヤーに対し、2025年の約1,200万台から8~10%増やす目標を伝えたという。この計画に沿えば、2026年の出荷台数は約1,300万台となる。

スマートフォンやデータセンターで使用するメモリの価格が上昇するなか、Googleは調達時の交渉力を高めるため、Pixel向けとクラウドコンピューティング事業向けのメモリ需要をまとめてサプライヤーと協議しているという。交渉先としてMicron Technology、Samsung Electronics、SK Hynixが挙げられている。

GoogleはPixelを、同社の生成AI「Gemini」を利用者に届ける重要な端末と位置づけている。出荷台数を増やす方針には、スマートフォン事業の拡大だけでなく、Pixelを通じてGeminiの利用機会を広げる狙いがあると報じられている。

■Pixel 11は日本で8月20日発売

Googleは8月12日、Google Pixel 11、Google Pixel 11 Pro、Google Pixel 11 Pro XL、Google Pixel 11 Pro Foldを発表した。日本では4機種とも8月20日に発売される。

Google Storeにおける日本向け通常価格は、Google Pixel 11が13万6,800円から、Google Pixel 11 Proが17万4,800円から、Google Pixel 11 Pro XLが20万7,800円から、Google Pixel 11 Pro Foldが27万9,900円からとなる。

各機種はGoogle Tensor G6を搭載する。Tensor G6はTSMCの改良版3nmプロセスで製造されており、Googleは処理性能や電力効率、端末上で動作するAI処理を強化したとしている。

Pixel 11シリーズは「Gemini Intelligence」向けに設計され、複数のアプリと連携する支援機能などを備える。ただし、日本ではGemini Intelligenceの一部機能が発表時点で未対応で、今後順次提供される予定だ。

■正式発表を待つPixel生産網の再編

Googleは中国でPixelスマートフォンを正式販売していないため、中国市場で大規模な販売事業を展開するメーカーよりも、生産拠点を移しやすいとの見方がある。また、Pixelの生産規模が世界最大手のスマートフォンブランドより小さいことも、移管時の調整範囲を抑える要素となる。

一方、2027年からすべての対象製品を中国外で生産するという方針は、現時点では関係者の情報に基づく報道である。Googleは具体的な投資額、各国の生産比率、移管を完了する製品の順序などを公表していない。

ベトナムでのハイエンドPixel開発・生産と、インドで進む現地生産を土台に、Googleが計画どおりPixel製品全体の移管を進められるかが焦点となる。

■注目ポイントQ&A

●GoogleはPixelの中国生産をいつ終了する予定ですか?

Nikkei Asiaによると、Googleは2027年からPixelスマートフォン、Google Pixel Watch、Google Pixel Budsを中国外で生産する計画をサプライヤーに伝えました。Googleによる正式発表はまだありません。

●主な移管先はどこですか?

ベトナムとインドです。Googleは両国ですでにPixelスマートフォンの生産体制を整備していますが、製品ごとの担当や生産比率は公表されていません。

●ベトナムでのNPIにはどのような意味がありますか?

NPIは、新製品の設計を量産工程へ移すための一連の立ち上げ作業です。GoogleがPixel 11の開発・生産をベトナムで進めたことは、現地が完成品の組み立てだけでなく、新製品の量産準備も担えることを示す実績となりました。

●Google Pixel 11は日本でも発売されますか?

はい。Google Pixel 11シリーズの4機種は、日本では2026年8月20日に発売されます。Google Storeでの通常価格はGoogle Pixel 11の13万6,800円からです。

●Gemini Intelligenceは日本でもすべて利用できますか?

発表時点では、日本で未対応の機能があります。Googleは複数アプリとの連携を含む機能を日本向けに順次提供する予定だと案内しています。

元記事: Google Exits China for All Pixel Hardware by 2027: Vietnam Flagship Success Drives Full Break

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