加賀電子、27年3月期1Qは大幅増収増益、通期予想を上方修正し新光商事連結で再修正の見込み
2026年8月14日 07:36
(決算速報) 加賀電子<8154>(東証プライム)は8月13日に27年3月期第1四半期連結業績を発表した。大幅増収増益だった。半導体市場の需要回復を背景に電子部品事業が好調に推移した。そして通期の連結業績予想を上方修正した。なおTOBにより8月10日付で連結子会社となった新光商事の業績影響、および連結子会社化に伴って発生が見込まれる負ののれん発生益については、今回の修正に織り込んでいないため、業績影響等の精査の目途が立ち次第、再修正を速やかに公表予定としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は新光商事に対するTOB成立も好感して最高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■27年3月期1Q大幅増収増益で通期予想を上方修正、再上振れの見込み
27年3月期第1四半期の連結業績は売上高が前年同期比23.4%増の1704億50百万円、営業利益が30.5%増の84億60百万円、経常利益が42.0%増の88億64百万円、親会社株主帰属四半期純利益が49.0%増の68億74百万円だった。
大幅増収増益だった。半導体市場の需要回復を背景に、電子部品事業がメモリ製品を中心とする販売数量増と価格上昇、需給逼迫が継続する一部半導体製品を対象とするスポット販売などにより好調に推移した。また前期第2四半期より連結化した協栄産業も寄与した。営業利益20億円増益分析は、売上総利益が43億円増加(内訳はスポット売上により3億円増加、販売数量により15億円増加、協栄産業連結により26億円増加、販売ミックスにより0.6億円減少)し、販管費が23億円増加(うち協栄産業連結により18億円増加)した。
なお営業外収益では受取配当金が2億26百万円増加(前期は2億22百万円、当期は4億48百万円)し、営業外費用では支払利息が2億99百万円増加(前期は1億61百万円、当期は4億60百万円)した一方で、為替差損が5億27百万円減少(前期は5億98百万円、当期は71百万円)した。また特別利益では政策保有株式縮減に伴って投資有価証券売却益が4億96百万円増加(前期は2億65百万円、当期は7億61百万円)した。
電子部品事業は売上高が29.6%増の1509億75百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が71.6%増の72億54百万円だった。大幅増収増益だった。部品販売ビジネス(増収増益)は半導体市場の需要回復を背景に、メモリ製品を中心とする販売数量増と価格上昇、需給逼迫が継続する一部半導体製品を対象とするスポット販売などにより好調に推移した。また協栄産業も寄与した。EMSビジネス(増収増益)は車載向け一部顧客で需要減少したが、空調機器向け、医療機器向け、産業機器向けが堅調だった。
情報機器事業は売上高が10.6%増の134億06百万円、利益が6.6%減の7億66百万円だった。増収ながら減益だった。パソコン販売ビジネス(増収減益)は教育機関向けが受託校数増加、量販店向けがPC製品値上げ前の駆け込み需要などにより好調だったが、相対的に利益率の高い携帯端末向けセキュリティソフト販売が低調だった。電気・通信機器設置ビジネス(減収減益)は大手コンビニ・金融機関向けLED工事や受変電工事が好調だったが、太陽光パネル工事が低調だった。
ソフトウェア事業は売上高が11.1%増の6億56百万円で、利益が62百万円(前年同期は42百万円の損失)だった。増収増益だった。ゲームおよびアミューズメント機器向けCG映像制作が好調だった。
その他事業(エレクトロニクス機器修理・サポート、アミューズメント機器製造・販売、スポーツ用品販売など)は売上高が39.3%減の54億11百万円で、利益が75.1%減の3億38百万円だった。減収減益だった。PC製品およびPC周辺機器のリサイクルビジネスは堅調だったが、アミューズメント機器の販売が前年同期の米国向け前倒し出荷の反動により低調だった。
会社別の営業利益(連結調整前)は加賀電子が5.6%増の61億26百万円、加賀FEIが358.8%増の16億83百万円、協栄産業が6億17百万円だった。また中計セグメント別の営業利益(同)は電子部品が136.3%増の53億58百万円、EMSが3.4%増の23億11百万円、CSI(コンシューマー&システムインテグレーター)が6.6%減の7億66百万円、その他が95.2%減の54百万円だった。
通期連結業績予想については26年8月13日付で上方修正して、売上高が前期比0.2増の6600億円、営業利益が7.8%増の300億円、経常利益が0.2%増の300億円、そして親会社株主帰属当期純利益が29.3%減の220億円としている。
前回予想(26年5月14日付の期初公表値)に対して売上高を150億円、営業利益を15億円、経常利益を20億円、親会社株主帰属当期純利益を20億円、それぞれ上方修正した。電子部品事業を中心に第1四半期が想定以上に好調だった。なおTOBにより8月10日付で連結子会社となった新光商事の業績(第2四半期以降の業績は売上高1000億円前後、営業利益15億円前後、当期純利益10億円前後と推定)影響、および連結子会社化に伴って発生が見込まれる負ののれん発生益については今回の修正に織り込んでいない。このため業績影響等の精査の目途が立ち次第、再修正を速やかに公表予定としている。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
修正後のセグメント別の計画は、電子部品事業の売上高が0.7%減の5650億円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が11.4%増の215億円、情報機器事業の売上高が6.1%増の575億円で利益が12.5%増の50億円、ソフトウェア事業の売上高が5.8%増の35億円で利益が36.7%増の5億円、その他事業の売上高が4.2%増の340億円で利益が14.0%減の30億円としている。前回予想に対して電子部品事業の売上高を150億円、営業利益を15億円それぞれ上方修正した。
なお配当予想については前回予想(26年5月14日付の期初公表値)を据え置いて前期と同額の140円(第2四半期末70円、期末70円)としている。予想配当性向は30.3%となる。ただし今後の業績予想の再修正に合わせて配当予想も上方修正する予定としている。
■株価は最高値更新
株価は新光商事に対するTOB成立も好感して最高値を更新した。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。8月13日の終値は5130円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS461円61銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の140円で算出)は約2.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3850円35銭で算出)は約1.3倍、時価総額は約2693億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)