【注目銘柄】正興電機は反落も業績上方修正・増配を手掛かりに売られ過ぎ修正余地

2026年8月7日 08:29

■データセンター向け受変電設備が好調、2Q受注高は30%増

 正興電機製作所<6653>(東証プライム)は、前日6日に54円安の2306円と5営業日ぶりに反落して引けた。日経平均株価が617円安と3日ぶりに反落したため、同社株にも目先の利益を確定する売りが出た。7月29日に売られた年初来安値1925円から底上げ途上にあったことも、売りを誘う要因となった。

■通期業績を上方修正、純利益は最高益更新幅を拡大

 ただ、同社は7月24日、今2026年12月期第2四半期累計決算とともに、通期業績の上方修正と増配を発表した。純利益は連続して過去最高を更新し、更新幅も拡大する見通しである。予想業績の一部は市場予想を下回るものの、PERは12.4倍と割安であり、押し目買いを検討する余地がありそうだ。

■3分の1戻しを達成、調整一巡後の上値試しに期待

 テクニカル面では、今年4月21日につけた上場来高値2855円から、7月29日の年初来安値1925円までの調整幅に対する3分の1戻しを達成し、いったん一服している。目先の調整一巡後は半値戻しを目指し、相場格言の「半値戻しは全値戻し」を意識する展開も期待される。

■2Q受注高はデータセンター向け受変電設備の増加などで30%増

 今12月期通期業績は、売上高と営業利益を期初予想で据え置く一方、経常利益と純利益をそれぞれ2億円引き上げた。売上高360億円(前期比14.7%増)、営業利益30億円(同14.7%増)、経常利益36億円(同15.2%増)、純利益25億円(同22.7%増)を見込み、純利益は前期に続いて過去最高を更新する。

■公共・サービス部門が伸長、投資有価証券売却益も寄与

 上方修正は、期初予想を上回って着地した第2四半期累計業績を踏まえたものだ。第2四半期累計の受注高は、環境エネルギー部門の公共分野で水処理設備向け監視制御システムが堅調に推移したほか、サービス部門で太陽光発電所、データセンター、蓄電所向けの受変電設備が増加し、243億5800万円(前年同期比30.0%増)と好調だった。

 環境エネルギー部門の売上高は66億1300万円(同7.6%増)、セグメント利益は8億4700万円(同17.8%増)となった。サービス部門の売上高も41億3200万円(同96.9%増)、セグメント利益は7700万円(同76.3%増)と大きく伸びた。投資有価証券売却益の計上も純利益の押し上げに寄与する。

■年間配当は60円へ、連続増配幅を拡大

 配当については、業績の成果を迅速に株主へ還元する方針に基づき、業績上方修正と同時に増配を発表した。中間配当、期末配当ともに期初予想の27.5円から30円へ引き上げ、年間配当は60円(前期実績50円)を予定する。連続増配となり、増配幅も拡大する。

■好材料にもネガティブ反応、売られ過ぎ修正の途上

 同社株は、好調な決算を先取りして高値圏にある場合、発表後に材料出尽くし感からネガティブに反応する傾向がみられる。今期の増収増益・連続増配予想を発表した際には、2700円台から2100円台へ下落した。

 その後、上場来高値2855円をつけたものの、今期第1四半期の2ケタ増収増益決算にもかかわらず、再び2100円台まで下値を探った。売られ過ぎ修正で2218円まで反発した後、今期業績の上方修正が市場予想を一部下回るとして年初来安値1925円まで売られたが、足元では再び戻りを試している。

■PER12倍台の割安修正で半値戻しへ

 PERは12.4倍と割り負けている。上場来高値2855円から年初来安値1925円までの調整幅に対する3分の1戻しを達成したことで、次の焦点は半値戻し水準となる。まずは2390円を奪回し、その先の全値戻しへの期待を高める展開となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

関連記事

最新記事