来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米韓テック大手決算、日銀金融政策決定会合、米FOMC
2026年7月25日 17:13
*17:13JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:日米韓テック大手決算、日銀金融政策決定会合、米FOMC
■株式相場見通し
予想レンジ:上限67000円-下限63000円
今週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比235.60ドル高の51947.25ドル、ナスダックは同161.87ポイント安の24975.82で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比270円安の64290円。対イラン和平協議の再開を仲介国が模索していると報じられて原油価格が下落、ダウの押し上げ材料となったが、決算発表を行ったインテルをはじめ半導体株は総じて下落、ナスダックは低調な推移となった。
来週は国内外で主要企業の決算発表が本格化するほか、日米で金融政策決定会合が開催され、さらに欧米で4-6月期の国内総生産(GDP)が発表されるなど、重要な経済指標の発表も数多く予定されている。中でも、AI・半導体関連株の決算発表後の株価動向が最も注目を集めることになるだろう。韓国サムスン電子の暫定決算に始まって、台湾TSMC、米アルファベット、国内ディスコ<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0614600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6146></a>など、総じて好決算を発表したものの株価が下落、あらためてバリュエーション面での過熱感が意識される状況になっている。全般的に警戒ムードも強まりつつあるとはいえ、来週はまだ好決算発表を材料出尽くしと捉える動きが優勢になりそうな雰囲気だ。国内では大手半導体株やAIインフラ関連の決算発表が集中、決算発表後の動向が警戒される。海外では、SKハイニックスやサムスン電子など韓国勢のほか、メタ、マイクロソフト、アマゾンなどハイパースケーラーの決算発表も集中する。ほか、アームHD、クアルコムなどの半導体関連銘柄の決算も予定されている。
一方、安川電機<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0650600?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><6506></a>の決算発表で警戒感が先行したFA関連銘柄の決算は、見直しの動きにつながっていくか注目される。過度なAI代替懸念が強まっている情報サービスセクター、金利上昇メリットとなる銀行株の決算にも関心が向かおう。
来週の日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きがほぼ確実視されている。ただ、中東情勢の悪化、それに伴って円安が進展している中、今週には、日本銀行は利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢との報道も伝わっている。こうした状況下では、日銀がハト派的な姿勢を示した場合、急速に円安に振れるリスクも大きいだろう。利上げ前倒しに対して、今回はかなり前のめりのスタンスも想定されることになろう。東京株式市場にとってはややネガティブな状況となりそうだ。
一方、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は3割超の水準に高まってきているもよう。ただ、ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)新議長が経済認識や政策スタンスを明確に示していない中、今回利上げを実施した場合は、金融市場とのコミュニケーションエラーに対する懸念が強まっていく余地も残る。今回の利上げ見送りならば、市場にはやや安心感が生じるものとみられる。
■為替市場見通し
来週のドル・円は底堅いか。日本の為替介入への警戒感や国内金融資産への投資拡大期待から、円買い圧力は継続しているものの、原油高によるインフレ加速が意識され、ドルは買い継続で上値を試す展開となりそうだ。ドル・円は1986年12月以来の163円台に浮上しており、「防衛ライン」とされる160円を大きく上回る水準のため為替介入への警戒が強まっている。高市政権からも円安牽制発言が相次ぎ、ドル売り・円買い圧力は続いている。ただ、日本銀行は30-31日に金融政策決定会合を開催し、政策金利の据え置きを決める公算。利上げ方向に向かっているとはいえ、そのペースは緩慢との見方が広がり、むしろ円売りが見込まれる。また、米連邦準備制度理事会(FRB)は28-29日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利を据え置く見通し。ただ、中東情勢が再び混迷を深めており、原油高はインフレ圧力として意識されやすい。米国の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)は伸びの鈍化を示したが、FRBはインフレ対応を緩めない姿勢で、ドル買いは継続しそうだ。そのため、ドル・円は下押しされながらも上値を試す展開が予想される。
■来週の注目スケジュール
7月27日(月):企業向けサービス価格指数(6月)、景気一致指数(5月)、景気先行CI指数(5月)、米・耐久財受注(6月)、中・工業利益(6月)、欧・ユーロ圏マネーサプライ(6月)、独・IFO企業景況感指数(7月)など
7月28日(火):片山財務相が金融イベントに参加、消費者物価のコア指標(日銀)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)(29日まで)、米・卸売在庫(6月)、米・S&PCS20都市住宅価格指数(5月)、米・FHFA住宅価格指数(5月)、米・消費者信頼感指数(7月)など
7月29日(水):工作機械受注(6月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表、終了後、ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見、豪・消費者物価指数(6月)など
7月30日(木):日銀政策委員会・金融政策決定会合(1日目)、対外・対内証券投資(先週)、消費者態度指数(7月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・GDP速報値(4-6月)、米・個人所得(6月)、米・個人消費支出(6月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(6月)、欧・ユーロ圏景況感指数(7月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(7月)、欧・ユーロ圏失業率(6月)、欧・ユーロ圏GDP速報値(4-6月)、独・GDP速報値(4-6月)、独・CPI(7月)、英・イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利発表、メキシコ・GDP(4-6月)など
7月31日(金):日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表、植田日銀総裁が会見、失業率(6月)、有効求人倍率(6月)、東京CPI(7月)、鉱工業生産(6月)、小売売上高(6月)、百貨店・スーパー売上高(6月)、住宅着工件数(6月)、米・雇用コスト指数(4-6月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数確報値(7月)、中・製造業PMI(7月)、中・非製造業PMI(7月)、欧・ユーロ圏CPI(7月)、独・失業率(失業保険申請率)(7月)など《YU》