ソフトクリエイトホールディングス、27年3月期増収増益予想、自己株式取得を好感し株価反発、株主還元姿勢も評価
2026年7月3日 08:05
ソフトクリエイトホールディングス<3371>(東証プライム)は、ECサイト構築パッケージ等のECソリューション事業、およびシステムインテグレーションやワークフローシステム等のITソリューション事業を展開し、成長戦略としてクラウドサービス拡大などを推進している。27年3月期も増収増益予想としている。ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大する見込みだ。事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。なお6月15日付で自己株式取得を発表した。株価は年初来安値圏でモミ合う形だったが、下値固め完了し、さらに自己株式取得も好感する形で反発の動きを強めている。高配当利回りなども評価材料であり、出直りを期待したい。
■ECソリューション事業およびITソリューション事業を展開
ECサイト構築パッケージ等のECソリューション事業、およびシステムインテグレーションやワークフローシステム等のITソリューション事業を展開する持株会社で、成長戦略としてクラウドサービス拡大を推進している。
主要な連結子会社はECソリューション事業のecbeing、エートゥジェイ、visumo<303A>、ReviCo、ITソリューション事業のソフトクリエイト、エイトレッド<3969>、システムワークスジャパンなどである。また25年4月にソフトウェア品質検証事業のクオリティ・アイを子会社化、25年10月にエートゥジェイがECサイト構築プラットフォーム「メルカート」事業を分社化してメルカートを設立、26年1月にvisumoがReviCoを吸収合併、26年3月にアプリマーケティングプラットフォーム「MGRe」を開発・運営するメグリ社の株式を追加取得して子会社化した。
26年3月期のセグメント別売上高(外部顧客に対する売上高)は、ECソリューション事業が180億90百万円、ITソリューション事業が163億円、経常利益(全社費用等調整前)はECソリューション事業が44億92百万円、ITソリューション事業が32億31百万円だった。
■ECソリューション事業はECサイト構築「ecbeing」が主力
ECソリューション事業は、ecbeingのECサイト構築パッケージecbeingの販売・保守・ホスティングサービスを主力に、全農ECソリューションズの全国農業協同組合連合会のECサイト運用業務、visumoのビジュアルマーケティングプラットフォーム開発・運営、Revicoのレビューマーケティングプラットフォーム「Revico」運営、エートゥジェイのコンテンツマーケティング事業なども展開している。
ECサイト構築パッケージ「ecbeing」は、ECサイト構築からマーケティング支援やデータ分析までワンストップで対応していることを強みとして、中~大規模顧客向けを中心に、国内ECサイト累計構築実績が22年度末時点で1600サイトを突破した。EC構築ソリューション市場における同社の市場シェアは17年連続1位(富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2025年版」ECサイト構築(カスタマイズ型/SaaS)市場占有率、2024年度実績)である。
22年2月にはecbeingが海外市場向けマーケティング事業・越境EC支援事業を展開するクロスシーの第三者割当増資を引き受けて資本業務提携した。23年7月にはecbeingがMicrosoftのAzure OpenAI Serviceを活用し、ChatGPTを組み込んだAIチャットボットシステムの「AIデジタルスタッフ」をリリースした。24年6月にはecbeingが、ECサイトと会員情報を一元化できる予約管理システム「RESOMO」をリリースした。
25年5月にはecbeingが「LINEヤフー Partner Program」において、25年度の「Technology Partner」の「LINEミニアプリ部門」に認定された。25年6月にはecbeingがクロスシーと協業した。日本の「TikTok Shop」のローンチを見据えて企業の出店支援サービスを展開する。25年9月にはecbeingがAIデジタルスタッフをAIチャットボットからAIエージェントに進化させた新機能をリリースした。25年11月にはecbeingが新たな生成AI活用サービス「デジタルAIサーチ」を提供開始した。サイト内検索を生成AIが最適化する。
26年1月にはecbeingが、EC事業の成長を加速させる伴走型AIサービス群「ecbeing AI+」の本格提供を開始した。26年2月には、ecbeingが生成AIを活用したAI駆動開発(AIDD)を開発標準として本格的に推進すると発表した。またecbeingの法人向けECサイト構築プラットフォーム「ecbeingBtoB」がスマートキャンプ主催の「2025年下半期BOXIL資料請求数ランキング」の受発注管理システムカテゴリ総合1位に選出された。
■ITソリューション事業はSIやワークフローシステムが主力
ITソリューション事業はソフトクリエイトの自社開発SCクラウド、不正アクセス端末検知・遮断システムL2Blocker、システムインテグレーションやIT機器販売、エイトレッドのワークフローシステム(パッケージ型AgileWorks、クラウド型X-point Cloud)を主力としている。
ソフトクリエイトは24年2月に企業向け生成AIサービス「Safe AI Gateway」をリリース、24年5月に生成AI型チャットボット「Safe AI Bot」をリリース、25年8月に自立支援型AIエージェント「Safe AI Agent」をリリース、26年2月に熟練者の目を再現する状況認識AI「メニナルAI」をリリース、26年3月にIT環境を一元管理するフルマネージド・サービス「SCCloud EaseBase」をリリースした。また26年4月にマイクロソフトの最上位パートナー認定「Microsoft Copilot」Specializationを取得した。
26年5月には、経済産業省および内閣官房国家サイバー統括室が推進する「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」を基準にする新サービス「SCSmart SCS評価制度アセスメント」の提供を開始した。
なおシステムワークスジャパンは、Okta.Inc.が提供するパートナープログラム「Okta Elevate」において「Customer Identity Solution-Service Delivery Specialization」認定を国内企業として初めて取得した。すでに「Workforce Identity Cloud Service Delivery Specialization」認定も取得しており、日本国内で初めて2つのOkta公式認定資格を保有する企業となった。
エイトレッドのワークフローシステムのシリーズ累計導入社数は累計5000社を突破している。そしてクラウド型X-point Cloudは、複数の市場調査レポートでワークフロー市場における出荷金額・売上金額実績シェア1位を獲得している。24年3月にはAgileWorksクラウド版の販売を開始した。
■27年3月期増収増益予想
27年3月期の連結業績予想は売上高が前期比7.6%増の370億円、営業利益が1.5%増の63億円、経常利益が0.1%増の65億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が0.6%増の42億円としている。配当予想については前期と同額の62円(第2四半期末31円、期末31円)としている。予想配当性向は37.4%となる。
小幅ながら増収増益予想としている。26年3月31日付で株式を取得したメグリののれん償却費の計上、セキュリティ対策費の増加、製品機能強化のための開発費の増加、知名度向上のための広告宣伝費の増加などがあるものの、ECソリューション事業、ITソリューション事業とも順調に拡大してコスト増加を吸収する見込みだ。
経常利益の前期比5.7億円増益の要因分析(計画)は、増収に伴う売上総利益増加で11.0億円増加、人件費増加で3.2億円減少、広告宣伝費増加で0.8億円減少、その他経費増加で1.3億円減少、のれん償却費増加で3.6億円減少、セキュリティ投資増加で2.0億円減少としている。事業環境は良好であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株主優待制度は3月末と9月末の年2回、長期保有優待も実施
株主優待制度(詳細は会社HP参照)は毎年3月31日および9月30日現在の1単元(100株)以上保有株主(長期保有優待の基準日は毎年3月末)に対して、保有株式数および保有期間に応じてQUOカードを贈呈している。
■株価は反発の動き
26年6月15日付で自己株式取得を発表した。上限は30万株または5億円で、取得期間は26年6月16日~26年9月30日である。
株価は年初来安値圏でモミ合う形だったが、下値固め完了し、さらに自己株式取得も好感する形で反発の動きを強めている。高配当利回りなども評価材料であり、出直りを期待したい。7月2日の終値は1840円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS165円75銭で算出)は約11倍、今期予想配当利回り(会社予想の62円で算出)は約3.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS991円53銭で算出)は約1.9倍、そして時価総額は約507億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)