【注目銘柄】泉州電業、純利益85億円・過去最高を2期ぶり大幅更新へ
2026年6月12日 08:37
■半導体製造装置・工作機械向け需要回復が牽引
泉州電業<9824>(東証プライム)は、前日11日に170円安の6710円と続急落して引けた。日経平均株価は大引けで38円安と小反発したが、前場寄り付き段階では1843円安と大幅安となる場面があり、6月9日に上場来高値7320円まで買い進まれていた同社株にも、目先の利益を確定する売り物が増勢となった。ただ、取引時間中の安値6550円からは小戻して引けており、下値には突っ込み買いも交錯した。
今年6月4日に発表した今2026年10月期第2四半期(2025年11月~2026年4月)累計決算と同時に開示した今期通期業績の上方修正が手掛かり材料となっている。今期通期純利益が2期ぶりに過去最高を大幅に更新し、配当も増配することが改めて注目されている。テクニカル面でも、上場来高値更新を経て25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現し、上昇トレンドへの転換を示唆。この2日間の株価急落も長大な下ヒゲで下値を確認する動きとなっていることが意識されている。
■電線・ケーブル事業の半導体製造装置・工作機械向け需要が回復傾向
同社の今10月期業績は、2Q累計が期初予想を上回って着地するとともに、通期業績を上方修正した。通期業績は、期初予想に対して売上高を100億円、営業利益を5億円、経常利益を7億円、純利益を8億円それぞれ引き上げ、売上高1540億円(前期比13.6%増)、営業利益112億円(同25.1%増)、経常利益117億円(同26.2%増)、純利益85億円(同26.5%増)を見込む。前期比増益幅をさらに拡大させ、純利益は2024年10月期の過去最高(75億7800万円)を2期ぶりに大幅更新する見通しだ。
電線・ケーブル事業で半導体製造装置向けおよび工作機械向けの需要が回復傾向で推移したことに加え、提案型営業の推進、配送体制の強化、新規得意先の開拓、既存得意先の深耕などを積極的に進めたことが寄与した。
業績の上方修正とあわせ、今期配当の増配も予定している。中間配当・期末配当をそれぞれ期初予想の75円から80円に引き上げ、年間160円(前期実績150円)への連続増配となる。株主還元策としては、今年4月7日に2025年10月の取締役会決議に基づく自己株式取得を終了させた後、同4月24日にさらなる自己株式取得(取得株式総数10万株、取得総額6億円)を発表しており、現在も買い付けを推進中だ。
■GC示現で上昇トレンド転換をアピール、PER13倍の売られ過ぎ修正へ再発進なるか
株価は、今期業績の増益転換予想を好感して6610円まで上昇したが、中東情勢の緊迫化や第1四半期業績の伸び悩みを受けて5810円まで調整。その後、自己株式取得を手掛かりに6700円台へリバウンドし、今期業績の上方修正と増配を評価して上場来高値7320円まで買い進まれた。この過程で25日線が75日線を上抜くGCを示現し、上昇トレンドへの転換をアピールした。足元では高値調整局面にあるが、PERは13.2倍と売られ過ぎの水準にあり、上場来高値奪回に向けて再発進する展開も十分に想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)