【注目銘柄】サクサ、純利益12倍増益と大幅増配を手掛かりに反発

2026年6月10日 08:26

■純利益12倍増益と大幅増配を手掛かりに反発

 サクサ<6675>(東証スタンダード)は、前日9日に16円高の1917円と反発して引け、今年6月2日につけた株式分割の権利落ち後安値1861円からの底上げ幅を拡大させた。同社は、今2027年3月期業績について、期初に見直し作業を続けている中期経営計画との関係から未定としていたが、前週末5日に新中期経営計画の策定とともに業績ガイダンスを開示し、営業利益、経常利益が大幅減益と見込んだことが響き、ポジション調整の売り物が先行した。

 ただ、純利益は固定資産売却益の寄与で前期比12倍増益と予想し、配当も大幅増配を予定していることを手掛かりに、売られ過ぎ修正買いが再燃した。東証スタンダード市場のランキングで、PERが2.0倍と第3位、配当利回りも6.5%と第11位にランクインしていることも見直されている。

■固定資産売却益の株主還元で特別配当を上積みして大幅増配継続

 同社は、これまで2023年度~2026年度の中期経営計画を推進してきたが、この目標業績への達成度合いを勘案して最終年度に当たる2027年3月期業績の見直しを行っており、前2026年3月期業績を開示した今年5月14日には予想未定とした。

 その中期経営計画は、新たに2026年度から2029年度までの4カ年の経営計画として策定され、前中期計画の最終年度となる今2027年3月期業績は、事業構造変革期と位置付けた業績ガイダンスとして開示した。売り上げ475億円(前期比7.7%増)、営業利益10億円(同52.1%減)、経常利益11億円(同48.3%減)、純利益165億円(同12倍)と増減マチマチで予想した。このうち純利益の大幅増益は、同社が神奈川県相模原市に保有していた固定資産(土地)を売却し、約230億円の固定資産売却益を計上することが要因となる。

■特別配当の期間短縮で今期配当を増額へ

 この巨額な固定資産売却益の一部は、株主還元に充当する。同社は5年間で総額30億円に達する特別配当を普通配当に上乗せすることを明らかにし、前2026年3月期の年間配当を305円(前々期実績165円)に大幅増配した。

 今回の中期経営計画の策定では、この特別配当の期間を5年から2.5年に短縮するとし、今2027年3月期配当を株式分割(分割比率1対3、基準日2026年3月31日)の権利落ち前の375円(分割権利落ち後では125円)に増配する予定である。さらに2028年3月期以降は、DOE(株主資本配当率)4%か総還元性向100%のうち高い方に準じて配当するとの配当方針を発表している。なお同社は、このほか山形県米沢市に保有する土地2筆を競争入札により売却する計画で、今年7月から入札開始を予定している。

■PER2倍、配当利回り6.52%で東証スタンダード市場のランキング上位

 株価は、株式分割と増配の権利取りで8330円まで買い進まれ、6790円で株式分割の権利を落とした。権利落ち後は株主還元策の強化などに反応して分割権利落ち後高値2275円と買われる場面もあったが、今期業績の未定予想や、開示業績の増減マチマチ予想も響いて、分割権利落ち後安値1861円へ調整した。

 東証スタンダード市場のランキングではPERが2.0倍と第3位、配当利回りが6.52%で第11位にランクされていることからも売られ過ぎは明らかで、まず分割権利落ち後高値から同安値への調整幅の3分の1戻しとなる2000円大台を目指しリバウンドしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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