4月の倒産件数は883件、中東情勢悪化で夏場に倒産が増加する可能性も

2026年5月18日 12:52

 東京商工リサーチが4月度の「全国企業倒産」を発表。従来のコスト増に加えて、中東情勢に端を発する石油系資源の供給不足などもあり、夏場に向けて倒産が増える可能性を示唆している。

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■企業倒産件数は4カ月連続で前年上回る

 13日、東京商工リサーチが4月の「全国企業倒産」を発表した。全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は前年同月比6.64%増の883件となり、5カ月連続で前年同月を上回った。

 また4月の負債総額は同8.84%増の1,118億9,600万円となり、2カ月連続で前年同月を上回っている。主な大型倒産企業は、投資関連事業のアマデウス(負債総額:73億1,500万円、以下同じ)、EVモーターズ・ジャパン(56億8,500万円)、靴小売りの世田谷商事(30億円)、建設業の占部組(29億5,200万円)、宿泊業のKGH整理会社(28億2,000万円)など。

 物価高や人件費増などのコスト負担により企業経営が厳しさが増しているのに加えて、中東情勢に端を発する石油系資源の供給不足が企業経営に影響を与えることで、夏場に向けて倒産が増える可能性を示唆している。

■10産業中7産業で前年同月比プラス

 産業別の倒産件数は10産業中7産業で前年同月を上回った。倒産件数が最も多かった産業はサービス業他の277件(前年同月比:5.13%減、以下同じ)。次いで建設業が185件(21.71%増)、卸売業が107件(25.88%増)、製造業が100件(13.63%増)と、ここまでが倒産件数で100件以上となった。

 以下は小売業が90件(15.09%減)、情報通信業が51件(50.00%増)、運輸業が29件(23.68%減)、不動産業が26件(30.00%増)、農・林・漁・鉱業が15件(25.00%増)、金融・保険業は3件(3倍)となっている。

 都道府県別で最も倒産件数が多かったのは東京都の137件。次いで大阪府の111件。この2都府が100件超え。以下は兵庫県が62件、神奈川県が46件、愛知県が42件、埼玉県が35件、京都府が31件、福岡県が25件と続く。

 反対に倒産件数が少なかったのは、鳥取県、高知県、長崎県、宮崎県が各2件、島根県と佐賀県が各3件だった。

■小規模倒産も2カ月連続で前年上回る

 同日、東京商工リサーチが4月度の負債1,000万円未満倒産について発表した。負債1,000万円未満の倒産件数は前年同月比36.8%増の52件となり、2カ月連続で前年同月を上回った。また1月から4月の累計倒産件数は182件で、前年同期の159件を上回るペースとなっている。

 2026年4月に実施された「中東情勢」のアンケート結果では、資本金1億円未満の企業6,672社中5,241社で中東情勢の悪化が事業活動にマイナス影響が出ていると回答。さらに販売価格への転嫁が遅れ気味にあることから、中東情勢の不安定さが長期化することで、今後に倒産の増加ペースがさらに加速する可能性も出ている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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