ソニーGが新ファンド設立、その狙いと今後の行方は?

2026年4月21日 14:12

●ソニーG、新ファンドの本格運営を開始

 ソニーグループ(G)は14日、100%子会社のソニーベンチャーズが「Sony Innovation Fund 4L.P.」を設立し、本格運営を開始したと発表した。200億円超の規模を目指す。

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 投資対象は、ソニーGと親和性が高い領域のスタートアップ企業になるとみられ、プラットフォーム全体の運用総額は850億円を超える見込み。

 ソニーGの狙いは何か?ソフトバンクGのような投資会社を目指しているのだろうか?

●投資に積極的なソニーG

 ソニーGは、2016年から多岐にわたるテーマで、投資活動をグローバル展開している。

 2016年にマイケル・ジャクソン財団からSony/ATV Music Publishing(現Sony Music Publishing)の全株式を取得。2018年にはEMI Musicを完全子会社化した。

 2021年には米国のCrunchyrollを約1300億円で買収し、2022年には「Destiny」などで知られるBungieを4700億円で買収している。

 その他にもAI・ロボティクスや気候変動や生物などの環境分野、アフリカのエンタメ市場など、ソニーの将来を担う技術を持つ企業に積極的に投資している。

●ソニーGが目指すもの

 ソニーGの投資は、あくまで自社の領域であるエンターテイメント、半導体、金融などの分野に対してであり、自社の弱点を補い、強みを伸ばすための投資を積極的に行っている。

 その点は、投資会社を目指すソフトバンクGとは大きく異なる。

 2026年度までの中期経営企画では、エンタメ3事業(ゲーム・音楽・映画)と半導体への集中投資を継続し、成長スピードを加速させている。

 半導体分野では17日に経産省がソニーGの最先端イメージセンサー工場に最大600億円を助成すると報じられ、株価も上昇した。

 株価ではPER17倍・PBR2倍と、まだまだ割安感がある上に、ROEは14%台で事業ポートフォリオの見直しが順調に進んでおり、稼ぐ力の強さを証明している。

 ソニーGは、「クリエイティブとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」という存在意義の具体化を目指している。コンテンツの「創る」「届ける」「繋がる」を一貫して行う「感動バリューチェーン」により、世界10億人の繋がりを達成すためには、今後も投資が必要不可欠である。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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