バークシャーの東京海上HD出資、その狙いと今後の行方は?
2026年3月31日 20:45
●バークシャー傘下が東京海上HDの株式取得
米投資会社のバークシャー・ハザウェイ傘下のナショナル・インデムニティが、損保大手・東京海上の発行済み株式の2.49%を取得したと発表した。
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バークシャーは、2026年1月から長年率いてきたウォーレン・バフェット氏が退き、グレッグ・アベル氏が最高経営責任者として指揮を執っている。
発表を受けて、東京海上株は連日ストップ高となった。
インデムニティは、バークシャーにとって再保険事業の中核会社であり、出資額は約2,874億円に達する。この資金で、東京海上HDは再保険や海外M&Aを含む成長戦略に資金を投じる計画だ。
●再保険とは?
再保険とは、保険会社が引き受けた保険契約の責任の一部または全部を、他の保険会社に転嫁するいわゆる「保険の保険」のことである。
巨大災害や高額契約による保険金払いから、経営のリスクを分散する狙いがある。
再保険の後ろ盾があることで、巨大船舶や航空機などの大型契約を引き受けることができる。
バークシャーは再保険に強みがあり、インデムニティは世界有数の再保険会社として知られ、元受保険に強みのある東京海上HDとの相乗効果が期待される。
●他の日本の損保にも波及?
バークシャーの東京海上HD株式取得を受けて、MS&ADやSONPOホールディングス(HD)など他の国内保険会社株も上昇した。
バフェット氏時代には日本の5大商社株を買ったが、その再来を期待しての買いが入った。
東京海上HDは提携に合わせて、自社株買いも発表している。株価は急騰したが、PERは14倍と決して高くはない。成長には時間のかかるため、今すぐに効果が表れるということではない。
MS&ADやSONPOHDも株価は割安に放置されており、自社株買いや政策保有株売却などの株主還元策を採らざるを得なくなるという期待もある。
バークシャーの東京海上HDの保有比率もまだ2.49%で、5大商社投資で意識された9.9%近くまで買われるかも、今後の焦点となる。
中東情勢で混乱する中、日本株にとって明るいニュースとなるのか注目される。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)