日本を代表する企業の設備投資に寄り添う、八洲電機のいま

2026年3月9日 17:39

 八洲電機(3153、東証プライム)。日立系。電子制御システム&電源システム&空調システムの3つのコア技術を軸にした「(日立商品中心の)製品販売」と、エンジニアリング事業を展開している。

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 株主手帳主催のZoomIRで太田明夫社長を取材する機会を得た。

 1946年創立という歴史が「(優良企業を軸にした)事業」力の積み上げを実現している。それは、ここ数年来の収益動向にも見て取ることができる。

 コロナ禍を背景とした経済・企業活動の足踏み状態の中でも2021年3月期「15.7%減収、0.5%営業増益」-22年3月期「1.4%増収、2.2%増益」と踏ん張りを見せた。以降も前3月期まで「0.4%増収、31.6%増益」-「7.6%増収、39.3%増益」-「1.9%増収、34.9%増益」。

 そして今3月期計画も期中に上方修正。「13.5%増収(750億円)、35.2%増益(71億円)」。21年3月期の20円配が今期計画で45円配と連続増配に上積みされている。

 企業の設備投資動向が=収益動向、を確認した後、太田社長に問うた。「至27年3月期の中計(売上高700億円、経常利益50億円標榜)では“優良顧客開拓”“新規事業創出”を謳っているが、手元の会社四季報の材料欄は【深掘り】の見出しで、新規事業開拓より既存顧客の深耕。特にコア顧客への販売数拡大を図るとしているが、噛み砕いて欲しい」。こんな答えが返ってきた。

 「ご縁を頂いている企業との新規事業の取組に関してタテヨコに拡大し、太い繋がり作っていく。そう認識している」。

 八洲電機のビジネスモデルの特徴の一つに「コーポレートイン」がある。顧客の事業所内にエンジニアを常駐させる展開だ。「実態を説明して欲しい」という質問に返ってき答えはこうだった。

 「例えば製鉄企業の設備投資に対し提案しスタッフを派遣するという形だったが、いまは要望に応じ派遣をという形だ」。

 意地悪な私は重箱の隅を楊枝でほじくるように、「課題」とされている要件をぶつけてみた。柔軟な働き方改革の推進。女性従業員比率の低さ。前者は「就業規則に定めているが、運営の遅れはある。改善策を進める」、後者は「新人の女性比率は4割水準に達している」。そつなくかわされた。

 本稿作成時(3月第1週末)の株価は、3200円台。予想税引き後配当利回り1%強。トランプ関税ショックで相場全体が崩れた昨年4月7日の1342円から切り返し、2月12日に昨年来高値3655円をつけた後の調整場面。9年余前に仕込み保有し続けていると、修正済み株価パフォーマンスは5.3倍強。中長期保有株投資の俎上に載せるのも妙味、と覚えるが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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