需要背景に好収益街道を進む:リカバリーインターナショナルの意義
2025年11月20日 17:39
Recovery International(9214、東証グロース市場、リカバリーインターナショナル)。看護師やリハビリ職の訪問看護サービスを展開している。
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全国に看護師は150万人以上いる。対して訪問看護師は15万人程度とされる。が、ニーズの多さはリカバリーインターナショナルの収益動向に反映されている。
2022年2月上場。初決算の22年12月期からの決算は、こんな状況。「23.4%増収、6.2%営業増益」-「15.9%増収、2.8%減益」-「27.3%増収、20.3%増益」。そして今25年12月期も「24.0%増収(25億3200万円)、11.4%増益(2億100万円)」計画。第2四半期実績は「12億2700万円、6200万円」。
また目下の(派遣)拠点数は38カ所。リカバリーインターナショナルでは「都内を中心に新規の拠点を、25年の6から、26年8、27年10へ拡大」としている。やはりニーズの高さを示している。
柴田旬也社長は、設立の背景をこう話している。「医療従業者の“いきいきと働く”姿を目の当たりにしたい、と思い続けていた。そんな折り、2016年に看護師で創業者の大河原峻(現取締役)と出会い意気投合した。大河原と詰め、私が経営を大河原が現場を担うことで再スタートした」。
訪問看護。決して容易ではない。我々が医療現場=病院で見聞きする日頃の看護師とは、的外れと指摘されれば陳謝するが、医師のヘルプ役を上回る。
「病気や障害の状態/血圧・体温・脈拍等をチェックし異常の早期発見を担う」/「在宅療養の世話、身体の青拭・入浴介護・食事や排泄などの介助・指導」「医師の処方箋に基づいた服薬指導・残薬確認」「医師の指示による医療措置(点滴・カテーテル管理・各種注射)を行う」・・・在宅看護を希望する患者には「ガンの末期や終末期を自宅で過ごせるような支援“ターミナルケア”」を求める向きも含まれる。
かかりつけ医やケアマネージャーを介しての職務ということになるが、その背負う職務・責任は重い。病院勤務の看護師に比べ「夜勤がない」分、給与は低いとされる。が「オンコール」や「非常時看護」もある。どうなのか。問い合わせたが、現時点でリカバリーインターナショナルからの返事はない。是非、知りたい。
リカバリーインターナショナルの本稿作成時の株価は1400円台前半水準。年初来安値1100円(4月7日)から1700円(9月12日)まで買い直され、押し目・揉み合い段階。さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)