京阪HDの三条駅周辺再開発、高さ規制緩和を決定 京都市の審議会
2025年11月15日 11:04
京都市都市計画審議会は、京阪ホールディングス(HD)が計画している京都市の三条駅周辺再開発(東山区大和大路通三条下る東側大黒町)について、高さ規制の緩和を決めた。京阪HDは商業施設とホテルで構成する観光交流拠点を整備する。
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都市計画審議会では、京阪HDが計画する施設の高さについて、高層部25メートル、中層部20メートル、低層部12メートルと15メートルとする案が了承された。予定地の高さ規制は20メートルで、5メートル緩和する格好になる。市側は高さ規制緩和の理由について上質な宿泊施設が必要で、交通結節点にホテルを整備する意義があると説明したという。
京阪HDが京都市に提出した計画によると、計画場所は内閣府の都市再生緊急整備地区に指定されたエリアのうち、京阪電鉄三条駅東側約6,400平方メートル。かつて三条駅が地上駅だった時代に駅舎が置かれていた場所で、現在の地下駅になったあと、商業施設が開設されていたこともあるが、現在は駐車場として使用されている。
京阪HDは商業施設の上にホテルが入る地下2階、地上6階建て延べ約2万7,000平方メートルの施設整備計画を6月、京都市に提出するとともに、高さ規制の緩和を要望していた。
三条駅周辺の高さは、鴨川の西岸から東山がよく見えるように20メートルに規制されている。市が2007年から始めた新景観政策で高度地区を大幅に強化し、周囲が鴨川沿いで12メートル、鴨川から離れると15メートルの規制になる中、重要な交通結節点という理由で20メートル規制に抑えられてきた。
三条駅は京阪本線の終点で、京阪本線と一体で運行される鴨東線の起点駅。京都市営地下鉄東西線の三条京阪駅、京都市営バスや京阪バスが乗り入れるバスターミナルもあり、市東部の交通結節点になっている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)