西武本川越駅直結の商業施設「西武本川越ペペ」、2026年1月13日で閉店へ

2025年11月7日 14:19

 西武グループの西武不動産プロパティマネジメントは、埼玉県川越市の西武新宿線本川越駅に直結した商業施設「西武本川越ペペ」(川越市新富町)の閉店日を、2026年1月13日と決めた。建て替えなど今後の計画は公表されていない。

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 西武本川越ペペは、1991年に開業した地下1階、地上5階建て延べ約9,800平方メートル。スーパーの「ブルーミングブルーミー」、生活雑貨の「無印良品」、靴の「ABCマート」、カフェの「ドトールコーヒー」、インテリア雑貨の「ニトリデコホーム」など沿線住民の暮らしを支える53店が営業している。隣接する川越プリンスホテルは西武本川越ペペの閉店後も営業を継続する。

 西武グループは、2月に閉店の方向を公表した際、施設老朽化が原因の閉店ではなく、江戸時代を思わせる街並みが「小江戸」と呼ばれて年間約736万人(2024年、川越市調べ)の観光客がやってくる川越市の強みを生かし、不動産価値を最大限に高める開発計画を検討するためとしていた。

 川越市中心部には、JR東日本と東武鉄道の川越駅、東武鉄道の川越市駅、西武鉄道の本川越駅があるが、利用客はJR川越線と東武東上線が乗り入れる川越駅が最も多い。埼玉県統計年鑑によると、2023年度の1日当たり乗降客数は本川越駅の約4万9,000人に対し、川越駅は18万人を上回る。

 歴史的な街並みに最も近いのは本川越駅だが、東京からの観光客は川越駅を中心に利用しているとみられ、西武本川越ペペも地域住民の暮らしに寄り添う商業施設として運営されてきた。円安などを背景に川越市を訪れる訪日外国人観光客数は、2024年で約70万人に達した。西武グループは訪日客の取り込みも視野に入れて開発計画を検討しているとみられる。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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