京王多摩川駅前の再開発、開発エリア名称が「itonami(イトナミ)」に決定
2025年9月19日 09:00
京王電鉄と不動産のリビタが京王多摩川駅前で進めている再開発プロジェクト(東京都調布市多摩川)のエリア名称が、「itonami(イトナミ)」に決まった。整備される3棟のうち、賃貸住宅、福祉施設、商業施設のB棟、分譲住宅のC棟は2027年の完成を目指して工事に入っている。
【こちらも】多摩の「聖蹟桜ヶ丘オーパ」閉店、10月末から「ヴィータモールせいせき」に
名称のitonamiは、「糸・波・営み」という3つの意味を重ねたもので、「糸」は人や自然、暮らしをつなぐ象徴、「波」は糸が重なり合って広がるようす、「営み」は日々の暮らしを意味する。この地に暮らす住民や活動する事業者などとの協働を通じて、人と人との関係や活動の連なりなどを大事にしたいという思いを込めている。
事業名は「(仮称)京王多摩川開発プロジェクト」。京王グループの植物園だった京王フローラルガーデンアンジェ跡地など約2.8ヘクタールにA、B、Cの3棟などを整備する計画。
このうち、B棟は鉄筋コンクリート10階建て延べ約2万6,000平方メートル。1階にスーパーの「京王ストア」と店舗、保育園、ワークラウンジ、2階に調布市総合福祉センター、3階に調布市医療ステーション、3~10階に214戸の賃貸住宅が入る。5月から工事に入っており、2027年7月ごろに開業する予定。
C棟は鉄筋コンクリート12階建て延べ約2万4,000平方メートル。1LDK~4LDK計264戸の分譲住宅が入り、2028年1月ごろの入居開始を目指している。8月から工事にかかっており、2027年中に完成する予定。A棟はまだ計画内容が明らかにされていない。
京王電鉄は開発段階から地域の人たちとの協働をスタートさせている。7月からは第1弾として地域の飲食店や個人が気軽に出店できる取り組みを始め、調布市の餃子専門店「手作り餃子吉春」などがキッチンカーで出店している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)