新潟県、「万代テラス」の港湾環境整備計画を認定 官民連携でにぎわい施設整備へ

2025年8月17日 17:43

 新潟県は、新潟市を流れる信濃川ウォーターフロントの万代テラス(新潟市万代)で計画されている官民連携による港湾環境整備計画を認定し、事業に当たる人材紹介・地方創生事業のピーエイと事業用定期借地権設定契約を結んだ。ピーエイは万代テラスを30年間借り受け、にぎわい施設を整備して新潟市中心部の活性化に取り組む。

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 港湾環境整備計画制度はみなと緑地PPPとも呼ばれ、2022年の改正港湾法で導入された。港湾緑地を借り受けた民間事業者が収益を上げられる施設を整備し、その収益を港湾緑地の維持管理費に充てる仕組み。国や地方自治体と民間の企業、団体がパートナーシップを組んで公共施設を運営する形だ。制度の導入は神戸市、大阪市に次ぐ全国3例目となる。

 ピーエイは万代テラス約7,600平方メートルのうち、南側の約5,400平方メートルを借りる。整備するにぎわい施設はバーベキュー場、サウナ、テナント施設、周遊船、有料船ポートなど。ピーエイグループのピーエイインカネイト新潟が運営に当たり、定期的に人を呼び込むイベントを開催する。

 ピーエイは1986年、新潟市で創業した企業で、2024年末に新潟県から万代テラス港湾環境整備事業の事業予定者に選ばれた。認定期間は2055年3月末まで。ピーエイは11月に建設工事に着手し、2026年4月にプレオープン、2028年1月にグランドオープンを予定している。

 万代テラスは2015年、万代島緑地の一部としてオープンした親水施設。広さ約3,000平方メートルの広場や休憩施設が設けられ、市民の憩いの場となっている。JR新潟駅から徒歩15分の新潟市中心部に位置していることから、新潟県は新潟市が進める市中心部まちづくりの取り組み「にいがた2km」と連携し、空洞化が進む街中の活性化を図りたい考え。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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