北米市場の買取・リノベ・再販もスタート:大東建託の中計に狙いを定めたい!?
2025年8月11日 19:40
大東建託(1878,東証&名証プライム市場)。賃貸住宅の建築請負・一括借り上げで存在感。賃貸仲介から管理では首位。
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強みは賃貸住宅の運営・管理力に求められる。「いい部屋ネット」がツール。8月上旬時点で、約37万6000件の案件が掲載されている。賃貸物件を希望する入居者予備軍の「こだわり」に応じ、検索可能なのがポイント。
差別化戦略。例えば「敷金なし物件」。賃貸物件を希望する入居者に敷金は、ネックになりがち。「なし」で検索可能は、好都合。このほかにも「クレジットカードで家賃の支払い可能」「インターネット無料使用可」「家具・家電付き物件」etc。
大東建託の賃貸住宅総合ブランド:DK SELECT(環境・防災・ライフスタイルをコンセプトにした)は、新しい住まい価値を提案している。それに沿った選択 も妙味深い。
収益動向は堅調。前2025年3月期の「6.4%増収、13.4%営業増益」に続き今3月期は、「6.9%の増収(1兆9700億円)、5.26%の増益(1250億円)」計画。
進行中の至27年3月期中計は、「売上高2兆円、営業利益1400億円、ROE20%、3カ年の設備投資600億円、配当性向50%」計画。「達成に懸念はない。配当性向50%は既に実現している」とするアナリストの声が支配的。
また海外展開が興味深い。24年度から26年度にかけ「北米市場で買取リノベ・再販事業を値付け」-「29年度の販売戸数5万戸」計画を掲げている。
また海外証券系アナリストはこんな角度で注目したい、とした。
大東建託はグループ企業を介して、介護施設建設などヘルスケア事業との関りも深い。
6月19日にグループ企業の大東建託リーシングとケアパートナーが、『インドネシアの人材サービス企業:BINAWAN GROUP、外国人支援コンサルティンを展開する森興産とインドネシア人介護人材招聘および育成に関する協定書を締結』と配信した。インドネシアの優秀な若手人材が日本で安心して就労し、定着・定住できる仕組みを構築し高齢化社会での人手不足問題の解決に対応する目的としている。
また7月18日には同様の趣旨で『神奈川県、神奈川産業振興センターと外国人材の受入支援に係る協定を締結』を発信している。
本稿作成中の時価は1万5000円台半ば。予想税引き後配当利回り3.5%余。1月の年初来高値1万7740円から4月安値1万4375円まで全体相場に連れ安、小戻し場面。IFIS目標平均株価は算出者の見方は拮抗するが、1万7261円。押し目買い姿勢で中計を買いに向かいたい・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)