東京・三田五丁目西の再開発、45階建ての複合ビル建設へ
2025年7月12日 10:32
東京都の小池百合子知事は11日、東京都港区で住宅、オフィス、店舗などの複合開発を計画する「三田五丁目西地区市街地再開発組合」の設立を認可した。再開発組合は権利変換計画の認可を受けたあと、2026年度から建設工事に着手し、2030年度の完成を目指す。
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計画場所は港区の三田、白金両地区にまたがる約1.3ヘクタール。再開発組合には組合員、事業協力者として住友不動産が参加する予定。特定業務代行者は現在、選定を急いでいる。
施設は高さ約160メートルの地下2階、地上45階建て延べ約8万2,500平方メートル。低層階に店舗、工場、オフィス、SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)など、中高層階にオフィス、住宅を入れる計画。住戸は約600戸とする方向で検討している。
施設に隣接して約1,000平方メートルの児童遊園を移設するほか、施設敷地内に約1,000平方メートルと約100平方メートルの広場を設け、緑で飾る。総事業費は約770億円の見込み。
予定地周辺は古くからの住宅地で、慶應義塾大学三田キャンパスや綱町三井倶楽部、駐日クウェート大使館、白金台、ゆうちょ銀行本店などがある。高台が高級住宅地となる一方、渋谷川沿いの低地に住宅地と商店街が混在している。JR山手線内の住宅地とあって、この30年間で人口が2倍近くに増えている。
予定地は東京メトロ南北線、都営地下鉄三田線の白金高輪駅から歩いて5分の場所にあるが、老朽化した木造住宅やビルが密集し、防災面の課題が浮上していた。歩行者がゆったりと歩いて楽しめる街でもないことから、区道の拡幅を進めるとともに、都道の横断歩道を短縮するなどして歩行者ネットワークを改善する。(記事:高田泰・記事一覧を見る)