DeNA、高齢ドライバー向けに認知機能検査体験アプリ提供
2023年2月12日 17:42
ディー・エヌ・エー(東京都港区)は10日、子会社の日本テクトシステムズを通して、高齢ドライバー向けに認知機能検査システムを体験できるアプリ「ホンモノ体験アプリMOGI」の提供を開始した。13日から、調剤薬局での実証実験も始める。
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高齢ドライバーが免許更新時に受検する、神経心理検査デジタル版の「MENKYO」と同じ検査が行える。ヘッドフォンの音声ガイドを聞きながら、タブレット端末に表示される設問を閲覧。受験者は専用ペンでタッチパネルに自筆で回答する。
会場の環境に関係なく受験者の聴力能力にあわせた音量で検査ができ、自分の好きなペースで進められる。検査結果は、個人情報に配慮し本人のスマホの専用アプリ経由で通知する。
75歳以上の高齢ドライバーだけでなく、自身の認知機能をチェックしたい74歳以下の人も利用可能。本番受検前に、街中で気軽に高齢運転者認知機能検査を体験することで、不安解消もできる。認知機能検査として用いることで、自身で早期に気づき、早期診断や早期治療につなげることも目指す。
MOGIのリリースにあわせて、13日から31日まで、藤沢市のアイン薬局で実証実験も行う。薬局で気軽に認知機能をチェックできるようにし、店内で薬剤師に認知機能に関する相談も行える。必要に応じ、専用医療機関に案内も行う。
実証実験ではNTTコミュニケーションズと協力しており、グループで提供する「脳の健康チェックフリーダイヤル」も自宅から利用できる。定期的に認知機能を検査することで、機能の変化を確認することも可能だ。
75歳以上の高齢ドライバーは免許を更新する際に、認知機能の検査が義務付けられている。全国の運転免許センターや自動車教習所などで毎年約200万人が受検している。これまで紙のテストに回答していたが、2022年15月に改正道路交通法が施行され、タブレットでの実施が可能となった。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)