名古屋タカシマヤの「ペット催事」の狙いは、Z世代の取り込み

2023年1月3日 17:16

 「Z世代」の3文字を、各種メディアで目にする機会が多くなってきている。1990年代後半~2010年生まれの、10代から20代前半の若者層を指すという。少子化という時代の流れにあって、今後の日本経済を支える中軸を担う世代。先々の消費動向を牽引する年齢層である。それだけに、その(消費)トレンドが注目される存在だと言える。

【こちらも】急成長「フレッシュフード」市場トップのバイオフィリア

 Z世代は、インターネットの「申し子」と言い換えることができる。デジタルを上手く使いこなすことから「デジタルネイティブ」と称されたりもする。彼らのコミュニケーションは、SNSなどのオンライン上を中心に行われている。情報の収集や発信まで、中心にはデジタルが存在する。結果として、諸々のオンラインツールを活用した発信力の「強さ」が特徴となっている。

 Z世代の「消費行動」に関する調査も進んでいる。現に、例えばこんな見方が浮上してきている。

 『イミ消費がZ世代の消費行動の特徴』。社会貢献度への共感を重視した消費。言い換えればSDGsやフェアトレード(公正な取引)など、人々が関心を寄せている社会的テーマが関係する消費行動だ。

 では具体的に、実際の消費行動はどんな具合になるのか。Z世代の消費の概念は前記のように徐々に見え始めているが実態は、となると「?」状態。

 こんな動きを知った。百貨店:名古屋タカシマヤは10階の催場で諸々のイベントを展開している。昨年10月27日からは「ペット催事」が行われた。

 名古屋タカシマヤで物を買う顧客層の約1割が、Z世代。次世代の中軸顧客層予備軍。どう接点を深めていくか。「ペット催事」はZ世代の社員が企画したという。

★コロナ禍で犬を飼う世帯が増加している。2020年で前年比5万世帯増の36万1000世帯。21年で1万9000世帯増の38万世帯。

★そして犬の飼育世代のトップがこれまでの50代:12.2%から、Z世代の割合が最多になっている(12.6%)。

★前述の通りZ世代はSDGsに関心が高い。消費ではSDGsに寄与する消費を重視する。

 そうした事実・情報にZ世代社員が着目し、今回の催事を企画し運営の中心となった。

 私は昨年10月14日の企業・産業欄に、『急成長「フレッシュフード」市場のトップのバイオフィリア』と題する原稿を投稿している。バイオフィリアも件の催事に参加したと知った。

 広報担当者に「具体的に・・・」と聞いた。「愛犬愛猫のライフディッシュを手掛ける当社の、売上・会員数NO1のココグルメをジェイアール名古屋タカシマヤさんで販売した。同時に売上の一部をSDGsプロジェクトへ出資する参加型企画を実施した」という。

 今後とも名古屋タカシマヤが実施した企画(催事)を展開し、Z世代への係わりを深めようとする小売業者は増えていこう。そしてバイオフィリアのようにZ世代に存在を知らしめる姿勢を積極的に示そうとする、消費関連業者が相次いでこよう。それぐらいにZ世代はいま、注目に値する若手層なのである。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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