バンダイ、ウェアラブル端末「バイタルブレス」発売 ポケモンGOに続けるか

2020年12月8日 09:41

 バンダイ(東京都台東区)は7日、利用者の身体的活動によってキャラクターを育成するウェアラブル端末「バイタルブレス」シリーズの展開を始めると発表した。野外活動によってゲームを進めるエンターテインメントは、「ポケモンGO」のヒットで世に認知された。この系譜に続く商品は様々に出ているが、果たしてバンダイはヒットを出せるのだろうか。

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 シリーズ第1弾として2021年3月13日に送り出すのは「バイタルブレス デジタルモンスター」。価格は5800円(税抜)。心拍数計機能や歩数計機能を内蔵し、着用した人の活動データによってキャラクターを進化させる。場所や時間にとらわれない遊びを提供するのがコンセプトだ。

 バイタルブレスを腕に装着し、デジモンの卵「デジタマ」を孵化させ育てる。ユーザーの心拍数や歩数にあわせて状態やメンタルが変化し、進化につながる仕組み。毎日の活動に加えて、エクササイズを中心としたミッションを達成することでも、育成ができる。

 人の活動だけでなく、電波を発するIC機器を使って遊ぶことも可能だ。スマホや自動販売機、改札などにタッチすれば、敵デジモンとオートバトルが始まる。スマホアプリと連携すると、全国のユーザーと対戦したり、協力バトルを行うなど楽しみ方はさらに広がる。

 端末が売れれば、バンダイはその後連動アイテムをユーザーに提供していく。「Dimカード」をバイタルブレスにセットすると、新たなエリアが開放され、育成できるデジモンの数も増えるという仕様。

 Dimカードの価格は1600円(税抜)と手ごろ。カードの数だけ遊びを拡張できるため、ユーザーがハマれば継続的な購入が期待できる。

 健康志向が高まる中、密を避けて野外で楽しめるゲームは時代にマッチしている。販売形態も時流にのっている。本体を販売しカードのリピート購入で稼ぐビジネスモデルは、古くて新しい。売り切りではなく、顧客との関係を基盤に継続的に販売していく手法が「リカーリング」と呼ばれ注目を集めている。

 こうしたトレンドをうまく取り入れたバンダイのバイタルブレス。12月28日に始まる予約の動向を注視したい。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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