磁場で回転する中性子星「マグネター」 天の川銀河で珍しいタイプ発見 豪グループ
2020年7月11日 07:58
中性子星のなかでも強い磁場をもつ「マグネター」。豪州研究会議センター・オブ・エクセレンス「重力波の発見」グループは7日、天の川銀河内で検出されたバーストの正体がマグネターであると発表した。これまで発見されたマグネターとは異なる特徴を示しているという。
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■中性子星のなかでも特殊な天体
研究グループは、米、英、伊3国によって共同開発されたスイフト衛星により、「ガンマ線バースト」と呼ばれる爆発現象の観測を続けていた。ガンマ線やX線、紫外線等を観測できるスイフトは3月12日に天の川銀河から放射されるバーストを検出し、「Swift J1818.0-1607」と命名した。
Swift J1818.0-1607は中性子星のなかでも、磁場をもつ「マグネター」と呼ばれる珍しい天体だ。一部の大質量星は超新星爆発を起こすと、中性子星へと進化する。中性子星の自転により磁場が発生するが、一部は電波を放つ。このタイプのマグネターはこれまで4個しか発見されていない。Swift J1818.0-1607は1.4秒で自転し、天の川銀河でもっとも若い中性子星のひとつである可能性があるという。
■電波パルサーを放つマグネターのなかでも特殊
これまで発見された電波を放つマグネターは異なる周波数の電波を放射するが、ほぼ一定の明るさをもっていた。今回発見されたSwift J1818.0-1607が放つ電波のスペクトルは、ほかの4個よりも急峻で、2週間後には10倍以上の明るさになったことが判明した。
研究グループがSwift J1818.0-1607をさらに分析した結果、高エネルギーの電波パルサー「PSR J1119-6127」に似ていることが明らかになった。2016年に発見されたPSR J1119-6127もまた、マグネターに似たアウトバーストを発生し、明るさが急激に上昇したという。このことから、Swift J1818.0-1607もまた、以前に発見された4個のマグネターのように変化するだろうと研究グループは予想している。
研究の詳細は、米天体物理学誌Astrophysical Journal Lettersに6月18日付で掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る)
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