ウォルマートの従業員、万引き監視AIの誤作動に不満
2020年6月4日 20:29
Anonymous Coward曰く、
米小売り大手のWalmartは、1000以上の店舗で万引き・盗難などを防ぐための「精算ミス防止用商品追跡システム」を導入しているそうだ。このシステムはカメラで撮影した映像をAIで処理して問題のある行為を発見するもので、アイルランドの技術企業Everseenなどが開発に関わっている。しかし、Walmartの従業員らによると、このシステムは万引きや盗難の抑制には繋がらず、関係のない行動が万引きや盗難と誤認される例が相次いでいるという。
また、同社従業員らがこの問題についての懸念をマネージャーに伝えたものの、反対に非難されたという話も出ている。特に懸念されているのは誤検知で、無実の行動が万引きと誤解された結果、顧客や店員を苛立たせるのではないかと考えられている。
さらに、新型コロナウイルスの感染拡大という状況も懸念を大きくしている。システムが問題のある行為を検知した場合、店員はその顧客と接触して万引きや別の問題が発生しているかどうかを判断する必要がある。このとき社会的距離(ソーシャルディスタンシング)の確保のガイドラインを破る必要があり、感染のリスクが高まる可能性がある(Ars Technica、Slashdot)。