マツダ、ホンダ、日産、生き残れるのか? (7) 不確実だが、交通システムも使い続けている

2020年5月23日 08:51

■不確実だが、交通システムも使い続けている

 どの様な製品、組織でも、「物質社会の基盤」である「品質保証」において、組織を動かすときは最初に【解決すべき問題点を出来ない理由】にしてしまう問題に取り組まねばならない。非常に苦しい「出だしの一歩」だと言える。

【前回は】マツダ、ホンダ、日産、生き残れるのか? (6) 「敵前逃亡」するな!

 「品質保証」は社会のどんな活動でも基本的に出来なければシステムにならないのだが、100%の信頼性は作り出せない。どのような活動でも「ある程度の精度」をうまく使いこなしながら、実績をあげ、システム自体の精度を上げる努力を続けているのだ。

 だから、その完璧ではないとの前提条件を受け入れながら、自動車を始め交通機関も運用されている。

 例えば、【交通機関の事故で死傷者がでるから自動車を使わないという判断はなされない】。そのため、自動車の使い方を工夫している一方で、自動車の安全性を向上させる努力をしている。『スピード制限』して安全性を高めるのは、使い方の工夫だ。『視界を良くする、ブレーキ性能を上げる、自動緊急ブレーキ装備』などは、安全性能を上げる努力だ。

 つまり、PCR検査の精度が70%ではあるが、2回行うなど使い方の工夫をし、或いは他の検査(抗原検査、抗体検査など)との併用で効果を上げる努力をするべきだ。一方で、各検査キットの精度向上に努力している途中なのだ。これは、当然のことであり、【目標は、陽性者の早期隔離を実現し、陰性者で経済活動を進める】ことだ。そして社会を守り、自動車産業を復活させることだ。

 こうした数万年前から「人類の作り出す社会構造」は、「必ず不確実である」との認識を高めておき、それを正しい言動にしないと手遅れになるパターンとなる。すなわち、現在は社会全体が今回のパンデミックによる事態の認識が追いついていないため、自動車企業各社の決算の数字を理解できず、これからの【復活のストーリーを考えるための準備が出来ていない】ということだ。

 まず、現状のパンデミックによる混乱の状況が、社会全体の問題から自動車産業復活にたどり着くまでのストーリーの途中経過にあるとの認識が必要だ。つまり、自動車業界のことだけ考えていては、見通しが立たないのだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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