親不在時の一人学習 見守り方と環境づくり

2020年3月16日 15:06

 突然の休校や長期休みなど、家庭での学習フォローが必要となった時、効果的に子供のやる気を引き出す方法はあるのだろうか。親が子供の側にいられない時間に、子供たちを自ら机に向かわせる得策はあるのだろうか。家庭内における基本的な環境づくりと、親の不在時の見守り方を考える。

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■大切なのは「子供と一緒にルールを作ること」

 時間の使い方を親子でしっかりと話し合うことは、とても大切だ。そこでは親の一方的なルール作りではなく、子供自身が話し合いに参加し、子供の意思を大人がしっかりと尊重し受け止める姿勢が必要になる。

■子供の認知特性を知り、集中しやすい環境づくりを

 人には、何かを理解したり記憶したりする際に優位に働く認知パターンがあるが、ここでは『視覚優位タイプ』『聴覚優位タイプ』の例を挙げる。

 目(視覚)からの情報が入りやすく、集中しようとしても外からの刺激でそれが阻害されてしまう『視覚優位タイプ』の子供には、視覚を刺激することの無い「壁」に向かった学習机の配置や、目のつく場所に子供の興味をひくものを置かないなど、極力シンプルな学習環境を作ることで集中力が向上する。

 会話や音声を聴くことから意味の理解に繋げることが得意な『聴覚優位タイプ』の子供には、学習に関係のない音が入ってこない、出来るだけ静かな環境を整えることが大切だ。机上学習に加えて、朗読CDや英語のチャンツ、学習動画の視聴を活用して記憶の定着を効率よく上げていくことを試してみても良い。

■集中力には限界があることを親が知る

 年齢と集中力の関係には諸説あり、『未就学児は年齢プラス1分』や『小学生以上は学年×10分』などと言われている。もちろん私たち大人は、集中力の持続時間には限界があることや、好きなことにエネルギーを注ぐ時に集中力が発揮されることを、経験として知っている。

 子供と学習時間を決める時には、長時間にまとめた学習よりも、短時間での学習スケジュールを立てた方が集中力の維持が出来るだけではなく、短時間での目標達成は、子供の学習意欲の低下を引き起こしにくい為、結果的に親と子、双方のストレスも軽減されるのではないだろうか。

■学習や生活習慣をゲーム感覚で

 15分程度に区切りながら学習を進めると集中力発揮の効果が高まるという研究結果があるが、不在中に子供を見守る親はどのように対策をとれば良いのだろうか。

 様々な方法が考えられるが、例えば、毎正時の時報や、時計や携帯電話等のアラーム機能で学習の開始をアナウンスする。そこからの15分間を学習時間という約束は分かりやすい。

 子供の達成感を上げる為に、約束を守ることが出来たらシールを貼るなどの可視化したツールを取り入れることや、メールやライン等子供との連絡手段があれば、テキストやスタンプ、写真等の相互送信で、親に「見ていてもらえる」安心感も作れる。たとえそのやり取りが頻繁でなくとも、離れている子供のモチベーション維持に親が貢献することは出来る。

■ネット・テレビ・ゲームなどの長時間視聴から子供を守る

 小学校低学年程度では、テレビやゲームなどの利用時間を守ることはなかなか難しいこともある。しかし、タイマーや遠隔操作で家電を操作できるスマートリモコンの利用、見守りカメラを使い適宜声をかける方法、また専用アプリを使い、決められた時間になると自動的に電源を落とすことが出来るゲーム機もある。

 子供が一人で過ごすことに慣れるまでは、親子共に不安を感じることもあるかもしれないが、事前のルールや環境づくりをしっかりした上で見守ることが出来れば、親不在時の時間の使い方は、子供の自立心を養うチャンスとなるかもしれない。(記事:板垣祥代・記事一覧を見る

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