探査機「インサイト」、火星表面に「地震計」設置成功 地球以外では初
2018年12月27日 11:58
アメリカ航空宇宙局(NASA)の探査機「インサイト」には、火星での主要なミッションに使用する計測機器が3つある。19日、NASAは「インサイト」に搭載されていた計測機器「地震計(SEIS)」を、火星の地表面に無事設置したと発表した。「地震計」が地球以外の他の惑星に設置されたのは今回が初めてのこととなる。「インサイト」は11月26日に火星に上陸して以降、「SEIS」を設置するのに最適な場所を見つけるため、カメラで周囲をチェックしてきた。
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チームは、ジェット推進研究所(JPL)に、今回の環境と同じような火星の地表と探査機の複製モデルを作り、ロボットアームを使用して「SEIS」の設置がスムーズに行えるように練習を重ねたきた。18日に「インサイト」のエンジニアが探査機に命令を送り、そして翌19日、「SEIS」は探査機の真正面の穏やかな地面に置かれた。アームが届く範囲である約1.6メートルの位置だった。
ただ、「SEIS」は2~3度傾いた状態にあり、正式稼働させるためには地表と水平にする作業が必要になる。最初の地震計科学データは、地震計が正しい位置に来た後に地球に送信されることになる。
JPLを拠点とする「インサイト」のBruce Banerdt主任研究員は、地震計の設置に関して「インサイトを火星に着陸させるのと同じくらい重要」と語り、「地震計はインサイトで最も優先度の高い計測機器であり、科学目標の約4分の3を達成するためにも重要なミッションだ」と述べた。
「SEIS」は火星の表面で地震波を感知し、火星の内部構造を調査する。地震の他、地表に衝突する隕石、地すべり、さらには地表への風圧など、さまざまな物理現象によって地震波が発生する可能性がある。これら地震の波が、火星の内部をどのように伝わるかを観察することで、科学者は惑星の地殻、マントル、コアがどのように層を成しているかを調べることができる。
JPL、フランス国立宇宙機関(CNES)、および「SEIS」チームと提携しているその他の機関のエンジニアや科学者は、時間をかけ、最初の地震データを火星表面から取り出すこと、ノイズを最小限に抑えることに集中している。
1月上旬には、「SEIS」センサー周辺の環境を安定させるために、地震計の上に強い風や熱を遮るシールドを置くようにロボットアームに命じる予定だ。
また、1月下旬には、ヒートプローブ「HP3」を火星表面に配置することを計画している。「HP3」は、計測機器を火星の表面から約5メートル下まで掘り下げ設置する。火星の内部から来る熱を測定し、惑星本体からどれだけの熱が流れ出しているのか、そしてその熱源は何かを明らかにする計器だ。
インサイトの計測機器の一つである「Rotation and Interior Structure Experiment」(RISE)による測定はすでに始まっている。「RISE」は、火星の核の大きさについて、コアが液体か固体か、鉄以外他のどの元素が存在する可能性があるか等を判断するのに役立つ。また、秤動(自転や公転のぶれ)を明らかにする。
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