シェアする住宅街「ヒルサイドテラス若葉台」が公開 アキュラホーム

2018年6月26日 14:51

 注文住宅を手がける中堅ハウスメーカーのアキュラホームが、東京・稲城市で開発していた“自然とコミュニティを育む仕掛けで住んで楽しい街”と位置づけた“シェアする住宅街”「ヒルサイドテラス若葉台」を公開した

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 少子高齢化、女性の社会進出、個人主義の浸透や安全面などの問題で、近所付き合いの希薄化が進むなかで、安心安全な暮らしを実現するために街に住む人々が情報を共有し、互いに助け合いながら共生できるコミュニティの重要性が近年、指摘されてきている。

 今春、同社は“暮らしを変える「コミュニティ」の条件”と題したシンポジウムを東京都内で開催した。同シンポジウムは、同社が主宰するジャーブネットから派生した「これからの住宅地を考える会」が企画、住宅金融支援機構や公益社団法人都市住宅学会などが後援した画期的なイベントだった。

 そこでの大きなテーマは防犯・防災性にすぐれ、しかも美しく、“住んで愉しい住宅地”、あるいは“街”とは、何なのかを探ることにあった。

 少子高齢化が進む現在、人口・世帯数共にピークアウトしていく時代を迎え、地域コミュニティの維持が課題となってきた。そこで今、地域のコミュニティが活性化する仕組みが内包された住宅地“街”計画、加えてその活動を支援する方策を探ったシンポジウムだった。

 今回、公開した「ヒルサイドテラス若葉台」は、それに対するアキュラホームのひとつの回答である。新たなコミュニティをインキュベートするための仕掛けとして、パブリックの空間からプライベートの空間までにコモンスペースとマルチパーパスルームのふたつの中間領域を設け、一戸だけでは実現できない、“街づくり”を目指して設計した。

 重要な役割を担うコモンスペースは、住居4戸程度のそれぞれの土地を互いに出資・提供する共用スペースで、住民が気軽にコミュニケーションを図り、子供たちが自由に遊ぶ空間でもある。

 また、“資産価値の下がらない街”を実現するために住民が入居後に管理組合法人を設立。街の中心にセンターハウスを設置。センターハウスおよび全棟に搭載した太陽光発電により売電収入を得て、街の維持管理費用として運用する。また、さまざまなものをシェアすることで新たな暮らしの価値を生み出すことにチャレンジする街を創出する。

 センターハウスは管理組合のミーティングやヒルサイドテラスに暮らす家族同士の交流、ライブラリーやワークスペースとして活用。加えて住居メンテナンスなどに使う工具、バーベキューなどを愉しむための道具などをシェアできるようにもなるという。

 また、災害時に住民がシェアできる防災備蓄品や貯水タンクなどを収めた防災庫、炊き出し用のかまどなどを設置し、コミュニティの防災拠点としての機能も持たせた。

 今回、公開した「ヒルサイドテラス若葉台」は、京王電鉄・相模原線「若葉台駅」から徒歩17分、有名なゴルフ場「多摩カントリークラブ」に隣接し、背景に里山保全地区を持った自然豊かなエリアだ。総販売戸数51戸で、一戸あたりの土地面積は174.33〜247,75平方メートル。建蔽率60%、容積率200%。販売価格は未定だが、概ね5000万円台半ばから6000万円前半となる模様だ。

 新宿まで電車30分未満でアクセスできる立地で、都内で戸建て51戸という比較的大規模、稀少な住宅街として、新しいスタイルのコミュニティが完成する。(編集担当:吉田恒)

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