理研、急性骨髄性白血病の新しい根治療法を開発
2017年10月30日 11:45
理化学研究所(理研)が、急性骨髄性白血病の新たな治療法を開発した。発症を司る遺伝子、治療抵抗を示す遺伝子それぞれを標的とすることで、約8割の症例において白血病細胞を根絶できたという。
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白血病は血液の癌であり、そして、それ自体がまたいくつかの種類に分かれている。急性白血病だけでも急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病がある。前者は小児に多い。後者は成人患者が多い。急性骨髄性白血病は、進行が極めて早く、発見時には手遅れになっているという例が多い、恐ろしい癌である。また、再発率も高い。
急性骨髄性白血病によって命を落とした著名人の例として、1985年に亡くなった女優・夏目雅子さん、2000年に亡くなった格闘家アンディ・フグさんなどがいる。
最近の研究では、急性骨髄性白血病の原因となる遺伝子異常は複数種類存在し、患者によって異なる、ということが明らかになっている。多くの場合、白血病細胞への変異は「FLT3遺伝子」によって引き起こされるが、これを標的としたシグナル阻害物質、低分子化合物「RK-20449」の投与だけでは、19のモデルマウスのうち、5例においてしか白血病の治療は成功しなかった。
調べると、BCL2タンパク質なるものが働き、白血病細胞が死なないようにしている、ということが分かったため、このBCL2の阻害剤を併用したところ、約8割の症例において、白血病細胞を根絶することに成功した。
FLT3遺伝子異常による急性骨髄性白血病は特に治療が難しいものとして知られているが、今後、今回理研によって発見された治療法が、新たな手法として確立されていくことが期待される。
なお、この研究の詳細は、アメリカの科学雑誌『Science Translational Medicine』のオンライン版に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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